2009年1月31日土曜日

なぜインテルだけが許されるのか?

ユベントスレッジーナラツィオフィオレンティーナミランの5つのクラブがユベントスの前GMルチアーノ・モッジが作り上げたモッジシステムによって審判不正操作を行っていたとして処分されたのは2006年10月のこと(最終的な判決)。その当時も不正を行って処分を受けたミランが無傷でチャンピオンズリーグに出場できたことや活動停止中のガッリアーニ副会長が堂々と活動しているなど、不公平な結果があり、そのことについて処分が行われないということにイタリアの国内外から疑問が出ていた。

そして、当時「自分たちはクリーンだ」と言いはっていたインテルだったが、当時からクリーンでないことは明らかだった。

アルバロ・レコバの偽造パスポート問題では、司法取引をして降格を逃れている。司法取引というのは罪を認めたということで、それをお金で解決したということ。

さらにビエリなどの自宅電話をテレコム・イタリアを巻き込んで盗聴した疑惑があり、これは無罪になっている。

はっきり言ってしまえば、モッジの問題も電話の盗聴だけが証拠の違法捜査。だからといって、モッジがやったことが許されるわけではないが、あのときには違法捜査によって手に入れた証拠であっても有罪にするナポリ検察の勇気を素晴らしいと思ったものだ。さらに、ナポリ検察による新たな証拠集めに、イタリアカルチョ界をクリーンにするという執念を感じていた。

インテルに八百長疑惑浮上も、ミラノ地検は起訴を断念(スポーツナビ)

イタリア・サッカー界に、新たな“カルチョ・スキャンダル”の話題が舞い込んできた。イタリアの警察筋の情報によると、インテルは昨シーズンの終盤、ギャンブル業界での不正なもうけを得るために、試合を操作したとのことだ。

イタリア警察は、インテルのロベルト・マンチーニ前監督の友人でもあるドメニコ・ブレッシア氏を逮捕した際の調査で、同クラブの選手による賭博行為にかかわる通話を確認し、その情報をミラノ地検に持ち込んだ。だが同地検は、「引き続き調査を行うに値するほどの証拠を見いだすことができなかった」として起訴を断念したとのことだ。


しかし、これはどうだ。一連のインテルの不正に対してと同じように起訴すらしないという甘さ。モッジを違法捜査で有罪にした執念はかけらも感じられない。

インテルのモラッティ会長、八百長疑惑を一蹴(スポーツナビ)

モラッティ会長はこの事実を受け、クラブに着せられた疑惑を一笑に付した。
「私に説明を求めるなど全くばかげた話だ。検察が、調査で何も有力な情報を見つけられなかったというのに、なぜ私がいちいち事実を否定しなければならないというのだ」


アルバロ・レコバの偽造パスポート事件で司法取引をした人間が何を言っているという感じだが。

インテルは決してクリーンなクラブではないのだ。

Inter, la Polizia fa rapporto
Moratti: "Una buffonata"
(La Gazzetta dello Sport)

Secondo Il Giornale la Procura milanese, indagando sul pregiudicato Domenico Brescia (che era in contatto con alcuni nerazzurri) ha chiesto lumi alla forza pubblica su alcuni episodi del torneo 2007/08 che avrebbero favorito gli scommettitori. La Procura: "Nessuna nuova inchiesta". Il Giornale: "Abbiamo solo fatto il nostro lavoro"


La Gazzetta dello Sportでも事件は取りあげているが、扱いは小さい。新聞を代理人として調べてほしいというファンの願いは今回も届かないようだ。

イタリアはどうして、ミラノの2チームに対してやさしいのだろう。お金の問題なのか。真実はいつも闇の中だ。

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