トラブルとなった例ではマルセイユの提示した移籍金が「あまりにも安すぎる」という理由で結局は契約切れでフリートランスファーとなった中田浩二の移籍。中田浩二は鹿島の中心選手であり、何億もの移籍金を求めた結果、0円移籍となった。鹿島は小笠原のメッシーナへの移籍許容にもかなり時間をかけた。柳沢敦のメッシーナへの移籍もローンしか許さなかった。
磐田に所属していた藤田俊哉(現名古屋)もユトレヒトに移籍するときにちょっと揉めた。そして活躍し始めたときに磐田のチーム事情で呼び戻された。これでは移籍の意味はまったくないことになる。
大分からグルノーブルにローンで行った梅崎司も揉めた口。移籍金をつり上げようと契約を更新した挙げ句、ローンになり、帰国後浦和へ行くことになった。
日本人は信用できないということになって、イメージダウンになる。
拒否ではないが、不運だったのは今野泰幸。トリノへの移籍は怪我で棒に振り、ジェノアへの移籍はジェノアの不正でご破算となった。シエナからもオファーがあったがそのことは立ち消えになっている。
小野伸二へのフェイエノールト、ボーフム、長谷部誠のヴォルフスブルク、アレックスのザルツブルグへの移籍に寛容だった浦和も、シエナからの長谷部へのオファーは断っているし、アレックスはローンだった。鈴木啓太にディナモ・キエフからのオファーがあったがこれも拒否している。エメルソンの流出も彼のゴネ得だった。
中村俊輔はすんなり移籍できた。レッジーナへの移籍に横浜FMは寛容だった。しかし、ステップアップを視野に入れているはずの中村俊輔に対し、セルティックとの契約が切れることを見越して日本に連れ戻そうとするのはどういうことなのか。
松井大輔もすんなり移籍してステップアップしたひとり。京都から当時2部のルマンへ。
本田圭佑、水野晃樹もすんなりと移籍した。本田は名古屋からVVVフェンロへ、水野は千葉からセルティックへ。彼らと同じ意味で大黒将志、宮本恒靖、稲本潤一もそれぞれG大阪からグルノーブル、ザルツブルグ、アーセナルへ移籍した。大黒はグルノーブルでそれなりに活躍したものの、トリノにいってほとんど出番がなく帰ってきてしまったのだが。
東京Vからカターニャに移籍した森本貴幸は成功した例だろう。彼はカターニャで経験を積ませるという育成プランに組み込まれて、サイドも含めたポジションで試されている。
Jリーグを経験しないで移籍した伊藤翔だが、まだグルノーブルでレギュラーの座はつかんでいない。リーグアンに昇格してどうなることか。
その他、Jリーグを経験することなく南米のクラブに行った例はたくさんある。
オシム氏が日本北京世代4人を欧州に推薦(日刊スポーツ)
日本代表前監督のイビチャ・オシム氏(67)が、欧州クラブ関係者に、トップリーグで通用しうる有望株として北京五輪世代の京都DF水本、柏FW李忠成、大分DF森重、福岡DF中村の名前を挙げたことが13日分かった。
彼らが海外に行くことはいいことだと思う。一回り成長して日本代表に戻ってこられるなら、喜んで送りだそう。このことでヨーロッパのファームだとは思わない。それをいうならブラジル、アルゼンチンも巨大なファームということになってしまう。
こういう若い選手が好きなチームから抜けるのは寂しいことだが、ぼくは選手ではなくクラブに愛情を注いでいるので、新しいサイクルを作ればいいと考えている。だから、鹿島のような考え方には否定的だ。
一方で同関係者には「Jリーグや代表での実績なしに渡欧することは、移籍先で監督や周囲の選手に認められず、出場機会を減らす」と繰り返し、まずは国内で評価を確立させることを求めた。
このことは間違ってはいない。ただ、実績ができてしまってからでは移籍金も過分に要求するようになり、移籍が難しくなるということも考えられる。日本人はまだブラジル人やアルゼンチン人ほど、ヨーロッパで実績を残していない。2億も3億もというほどのサッカーバブルもはじけてしまった。
武者修行でトライアウトを受けてという選択肢もあっていいのではないか。
FIFA公認で作られているGOALシリーズもメキシコからアメリカに密入国して、ニューカッスルのトライアウトを受ける話だったしね。
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4 件のコメント:
難しいところですね。オランダのように「先物買い」で有力な若手を安く獲得して、しっかり試合に出し、成長したところで、他の欧州リーグに売るようなリーグだと良いのですが、他では実績残せないと移籍さえもままならない感じですからね。
平山のようにまずはチャレンジさせ、それで駄目だったら日本のクラブに戻ってくるという事が良いとはあまり思わないですが、そのような選択肢があっても良いですよね。
>king-yさん
オランダとの違いは外国人枠でしょうね。
世界中がマーケットのオランダに対して、日本は外国人枠は3人、特別枠とアジア枠を入れても5人ですからね。
実戦で育てて売るということは難しいかもしれません。
というよりも、せっかく育てた選手を売るのは嫌だというクラブもありますし。
平山のチャレンジもありましたね。
彼はヘラクレスでかなり頑張っていたのですが、オランダ語がわからないという理由で帰ってきたのですよね。
ヘラクレスの会長はもっと儲けるつもりだったのでしょうけど。
移籍市場のバブルがいいとは思わないけれど、チャンスがある世界にはなってほしいです。
俊輔は以前のようにスペインへの夢を語る事も少なくなりましたし、どちらかというとクラブレベルよりも代表に重きを置いている気がします。
CLでもそこそこは出来たという所などで、ヒデよりもヨーロッパで長く活躍したという自負もあるでしょうし。
それが故のJ復帰という流れかなと。勿論、家族の事もあるんでしょうけど、それよりも南アにかける思いの方が強いのかなと。
俺としては、俊輔を好きになったのはやはりマリノスから生まれた選手だからという事もありますし、何としてでもマリノスに帰ってきてもらいたいというのはあります。
ただ、まだあと2~3年は出来ると思っているだけに早いな~とも思いますが・・。
それにしても、どんどんと海外に挑戦してもらいたいですね。正直、ここ数年のJの団子状態でどれだけ伸びるのかは微妙な様に感じます。談合でもやってるのかという気さえしています(苦笑)
>soccerkyoさん
今日のエントリで書いたのですが、中村はやっぱりスペインでプレーしたいという気持ちはあるようです。
ただ、それよりも日本に帰る時期なのかなというようなことを言っていましたね。
まだもう少しいるかもね。というコメントは1年か2年延長なのか、シーズンが終わるまでなのかわかりませんが、ノックアウトラウンドに進めば放り出せないはずで、そのことに期待したいですね。
Jリーグは矢島がピックアップされているようですが、スキルで通じる選手はたくさんいると思うのですが、メンタルで通じないのかなと。
水野は中村を押しのけてでもレギュラーをとってもらいたいものですけどね。
彼が弱気になっているだけに。
たしかにこれだけ混戦だと談合でもやっているのかと思いますね(笑)
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