2008年12月22日月曜日

犬飼会長、ワールドカップ招致立候補の愚!!

FIFA World Cupをこれまで2回開催した国は、メキシコ(1986年大会はコロンビアの代替え)、イタリアフランスドイツ(西ドイツ時代も含む)の4カ国だけ。2014年大会のブラジル開催が予定通りとしてブラジルが5カ国目の2回目開催となる。これら5カ国のうち、イタリア、フランス、ドイツ、ブラジルはワールドカップ優勝経験国。メキシコもノックアウトラウンドの常連。という前提の上で。

18、22年W杯に日本立候補(中日スポーツ)

日本サッカー協会の犬飼基昭会長(66)は20日、来年から受け付けが始まるW杯の2018年大会と22年大会のいずれかの開催招致を目指し、両大会に立候補することを表明した。

18年大会はすでに正式立候補しているイングランドが最有力。日本にとっては22年大会の方が現実的とみられるが、犬飼会長は「立候補する。まだはっきりしていないが22年ももちろん、18年大会から(立候補に)いこうと思っている」と話した。FIFAのブラッター会長に対しても「今度は単独開催で」と、すでに“打診”していることも明かした。

18年大会を招致する場合、東京が立候補している16年夏季五輪の開催地(来年10月2日のIOC総会で決定)との兼ね合いもあるが、犬飼会長は「それは全然別のこと。日本に対して『トゥー・マッチ』という意見もあるかもしれないが、いい面は多い。日本は安全だし観客のマナーもいい」とした。「不況の中、今こそスポーツが頑張らないといけない」と持論も展開した。


日本は安全だし観客のマナーもいいという言葉はどの口が言わせるのだろう。2002年日韓大会で何が起こったかもう忘れてしまったのだろうか。

チケットを巡り逮捕者が出て、渋谷や道頓堀で暴れ回る若者が続出、スタジアムには空席が目立つなど運営面の不手際も見られた。

治安の面でも今年だけで数件の無差別通り魔が大惨事を起こしている。運転者のマナーも低下。ひき逃げは続出、警察官の犯罪も相次いだ。

こんな状態で安全で、観客のマナーもいいと言えるだろうか。

たしかに、ヨーロッパからも南米からも遠く、お金がない観客は来られないという利点はあるにせよ、人気ゲームをカツアゲしたような90年代のようなことがチケット発売後に起こりかねない。

2002年ですら、オークションにチケットは流出した。

ああいうことを繰り返したいというのなら、そのことについてきちんとした説明をしてもらいたい。そうではないというのなら、きちんとした対策ができるかどうかを。それができなければ、日本で開催しなくてもかまわない。そのことがなぜわからないのか。

それに、日本は自国開催以外のワールドカップで未勝利のまま。今度はトルシエはいない。迷走する現在の体制のままで戦って、グループリーグ突破ができるのか。きちんと考えてほしい。世界を驚かせるホストカントリーの敗退が狙いというのなら止めないが。

今年、EURO 2008スイスオーストリアの早期敗退がどれだけ失望を与えたか、わかっていての発言なのだろうか。

犬飼会長は目の前の利益ばかりしか見えておらず、想像力がないように思える。

時期尚早という人間は10年経っても同じことをいうという川淵キャプテンの言葉のように、ぼくは消極的な意見を言っているのかもしれない。空元気でもポジティブなほうがいいと。

しかし、犬飼会長の発言はマスコミをコントロールすることに汲々として世論を作り出し、そして、本当の意味で日本サッカーのためにはなっていないような気がする。

トップダウンの決定の前に、オープンな話し合いの場を持ったらどうだろうか。

0 件のコメント: