2008年11月29日土曜日

犬飼会長、朝令暮改という言葉をご存知ですか?

天皇杯4回戦でメンバーを大幅に入れ替えて敗退した大分千葉に対し、「ルールに書いていないのは当たり前だから」という理屈で処分を下そうとした日本サッカー協会の犬飼会長。しかし、11月14日の理事会で田嶋専務理事から「規定がない」という理由で処分は撤回されていたのだが。天皇杯に関するベストメンバー規定を作るという段階になってみずからの発言を全面否定する言葉が本人の口から飛び出した。

ベストメンバー規定に反対 サッカー天皇杯で犬飼会長(共同通信)

日本サッカー協会の犬飼基昭会長は28日、来年度から天皇杯全日本選手権の出場チームにベストメンバーでの参加を義務付ける規定をつくることについて「個人的には反対。各クラブの良識でやってほしい」と否定的な見解を示した。

天皇杯をめぐっては、リーグ戦を重視したJリーグ1部(J1)の大分などが主力を温存して敗れたことを犬飼会長が問題視。これを発端に、同協会の天皇杯実施委員会は来年度からベストメンバー規定を設ける方針を固めていたが、会長の発言で方針に大きな影響が出そうだ。


犬飼発言はこれまでの方向から180度転換したものと言っていい。磐田のオフト監督は残留のためにJリーグを優先するとして、天皇杯G大阪戦で10人を入れ替えて戦った。

磐田 天皇杯で先発10人入れ替え(スポーツニッポン)

J1残留争いが続く磐田のオフト監督は「ジュビロを代表してくれる選手をしっかり選び、選手は限界までプレーした。もちろん勝ちたかったが、J1残留を優先しなければならない」と説明し、さらに「この日程を決めたのはわれわれではない」と過密な試合日程にも不満を漏らした。


オフト監督の言い分は十分に理解できる。天皇杯で勝っても残留できなければ意味がない。そういうシステムにJリーグはなっている。

犬飼会長また磐田叩き…でも「規定は反対」(スポーツニッポン)

26日の天皇杯5回戦で先発を10人入れ替えた磐田に対し、日本協会の犬飼会長が再び怒りをあらわにした。「残留争いで選手を休ませたいというのは分かる」と理解を示した上で「あれでベストメンバーだとかバカなことを言うな。こういうふうにやらざるを得ないとクラブのトップが言えばいい」と吐き捨てた。


このことについても犬飼会長は噛みついていた。同じ記事でベストメンバー規定には反対ということを言っているのだが、まったく説得力はない。何を起こっているのかすら不明だ。

ピッチに送り出す選手については監督に全責任がある。クラブのトップが選手の出場にまで口を出すクラブがどうなったか、ヨーロッパではいくらでも例があるから調べてみるといいと思う。

強豪チームがぼろぼろになっていく。ほとんどの場合そういう流れで降格争いをしている。

Jリーグは100年構想を掲げている。にも関わらず、日本サッカー協会主催の大会だからといってトップが口を出してばかりいると天皇杯辞退ということにもなりかねない。


そんななかで出された犬飼会長の天皇杯ベストメンバー規定への反対表明。これは朝令暮改といわれても仕方がない。

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