2009年3月29日日曜日

日本はあと勝ち点3でW杯本戦出場へ

2010 FIFA World Cup South Africa Asian Qualification Round 4 Matchday 6 Japan 1-0 Bahrain @ Saitama Stadium 2002
Japan:Shunsuke Nakamura 47

俊輔がW杯に連れて行く!王手FK弾決めた(スポーツニッポン)

日本代表は28日、W杯アジア最終予選第5戦でバーレーンと対戦し、1―0で勝った。後半2分にMF中村俊輔(30)が国際Aマッチ通算23点目となるFKからのゴールを決め、チームを最終予選ホーム初勝利に導いた。日本は3勝2分けとなり、試合のなかったオーストラリアを抜き暫定ながらA組首位。6月6日の次戦アウェー・ウズベキスタン戦に勝てば4大会連続のW杯本大会出場が決まる。


カタールウズベキスタンに破れたため、日本は残り3試合で勝ち点3を取れば2位以内が確定し、本戦出場が決まる。

だからこそ、試合後も課題を口にすることを忘れなかった。例えば、後半19分にDF内田のシュートがニアのクロスバーに阻まれた場面。ファーサイドに誰も詰めていなかったことを指摘して「ファーにFWが走っていれば、シュートがはじかれても詰めて点が入る」と説明。「個人的にもそうだけど1プレー、1プレーをもっと大事にしないと」とさらなるレベルアップの必要性を説いた。

「布陣でも、見ないでパス回しができるぐらいにもっと(連係を)詰めていかないと」と中村。WBC決勝で決勝打を放ったイチロー同様、サッカー界のリーダーである中村が、岡田監督も掲げるW杯4強入りに向け、さらにチームを押し上げていく。


中村俊輔をここまで持ちあげなければならない理由は何だろう。素晴らしい選手であることは間違いないが、世界のベスト100に入るくらいの選手であって、唯一無二の選手ではない。移籍で100億を超えるような市場価値がある選手でもないし、ビッグクラブが奪い合いをするような選手でもない。日本サッカー界にとっては至宝だが、世界の中ではFKが上手く、ゲームにためが作れるレベルが高い選手という評価だ。メジャーリーグで次々と記録を塗り替えるイチローとは市場価値がまったく違う。

いや、そういう問題ではなく、中村俊輔とイチローを同列で扱うこと自体が違う。サッカーと野球は同じカテゴリでくくれるスポーツではないのだ。

中村俊輔は内田がシュートを撃ったときにFWが詰めていればと言っていたがあの場所になぜ中村俊輔がいかないという問題にもなる。彼はゲームメイカーだからエリア内に詰めなくてもいいという理屈にはならないからだ。バランサーは遠藤で中村俊輔は攻撃的MFだった。あそこに飛びこむのが仕事だろう。なぜ君が行かないのと言えないところに日本のマスコミの弱さがある。

そして、いざ本戦で惨敗するとこれだけ持ちあげておいても叩き落とすのだ。

こういうことが許される世界ではないことはわかっていないのだろう。自国の士気を落とすようなことを書いてファンがついてくると考えているのだろうか。

まずは現実を見せることではないのか。

バーレーン戦後 岡田監督会見 (1/2)
2010FIFAワールドカップ・アジア最終予選
(スポーツナビ)

試合前から今日はタフで激しい試合になるだろうと。ワールドカップ(W杯)予選で勝ち点3を取ることは、そんなに簡単なことではないよ、と思っていたが予想通りでした。そんな中で選手たちは、今日の試合前のミーティングではほとんど何も言わなかったです。今回のキャンプを見ていて、何も言う必要はないと。それとともに、余計なことは言わない方がいいだろうと思って(試合に)送り出しました。選手たちが自分たちで今の状況、相手の戦い方、そして自分たちの強みは何かということを自覚して戦ってくれました。素晴らしい試合をしてくれたと思っています。このチームは時々しか集まれないにもかかわらず、集まるたびに少しずつチームになってきていると感じています。ただ、われわれはまだ何も得ていないわけで、またわれわれはもっともっと質を高め、より強くなっていかなければならないと思っています。ただ最後まで頑張ってくれた選手たちには感謝したいと思います。


余裕が出てきたためか、就任当時の悲壮感というものはこの会見では見られない。優等生といってもいいようなコメントで、突っ込みどころは満載なのだけど、レベルの低い日本のサッカー番記者では何もできないコメントを出した。

――中に起点を作って裏を狙うという発言があったが、今日の試合では浮き球で狙うボールが多くて相手DFに引っかかることが多かった。もっと足元のパスを狙うとか、いろいろ変えていくべきだったのではないか。それから後半始まって10分くらいに、相手選手が倒れているタイミングで何か指示をしていたようだが、何を言っていたのか

グラウンダーのパスでのワンツーで裏を狙うのは何度か出ていたと思っています。ハーフタイムで指示したことのひとつに、アーリークロスを中央の選手に引っかけるなと。アーリークロスを入れるのであれば、その裏まで入れるかニアゾーンに流し込め、ということは言ったんですけど。中央から外へ逃げるように流すグラウンダーというのは、後半に2、3回ありました。ワンツーで抜け出たのも2回くらいあったので、選手は意識してくれていると思っています。

後半10分くらいに話したのは、確かボールサイドで相手がかなりリスクを負って縦パスを狙ってきていて、自陣あるいはMFゾーンにかなり来ていたので、そこは慌てずにしっかりボールを動かせと。そしてもう20メートル上がったところから縦に(ボールを)入れるようにと言いました。


日本の記者は世界の戦い方というのを知らないか、あるいは戦術論を考えたこともないのだろう。質問がおかしい。

なぜ中央突破にこだわったか、高さ勝負になるアーリークロスではなく、ディープクロスまでの押し上げをしなかったか、両サイドのフルバックではなく、両サイドハーフによるクロスは考えていないのか。あるいは、ファーストトップという高さで勝負できるストライカーを置かないのはなぜか。

岡田の戦術にはおかしなところは多い。そのことを突っ込めず、言いたいままにインタビューを続けるなら大本営発表と変わらない。

岡田はどんな質問にも今なら答えてくれるはずだ。それを利用しないというのはファンへの裏切りではないか。

試合後 バーレーン代表マチャラ監督会見
2010FIFAワールドカップ・アジア最終予選
(スポーツナビ)

――日本のことを高く評価しているが、それは具体的に何がいいと思うのか?

11ポイント取っているではないか。やはりこの予選で大事なことは本大会に行くことだ。もちろんこれからオーストラリアに挑戦するという大事な試合があるし、南アフリカでも大変な試合もあるわけだが、やはり11ポイントを獲得したことは何より大事だと思う。今までの試合で(日本は)ホームゲームでは勝っていなかったので、強いプレッシャーの中にいたと思う。それでも最後まで何とかこらえて、われわれにチャンスを与えずに勝つことができている。


これは日本のマスコミの嫌らしさだ。サッカーに限らず、あらゆるスポーツで相手チームから日本がよかったというコメントを引き出そうとする。リップサービスがあることも忘れて。そんなことをしても意味がないのだ。相手が本当のことをいうとは限らない。バカじゃないのか。

――結果は残念だろうが、内容的には負けた気がしないのでは?

やはりここで国の問題が出てくる。(日本は)東京だけで人口が約1300万人。バーレーン一国の人口が約70万人だ。われわれは本当に小さな国だが、その規模を考えると才能を持った選手がたくさんいる。この小さな国の代表が最終予選に残れたことをわたしは誇りに思う。前回(のW杯予選で)は、トリニダード・トバゴに(プレーオフで)いい試合ができたと思う。今日の試合も多少のミスはあったが、最後の最後まで選手たちはあきらめずに戦い、日本という相手に恐れずに立ち向かっていった。負けはしたが、精いっぱい頑張ったと思う。そういう選手をわたしは誇りに思うし、支えていきたいと思う。それは監督として、大事なことだと思う。ここでは話せないが、代表には多くの問題がある。それでも選手は頑張ったと思う。


すごいなあ、マチャラ。この切り返しは素晴らしい。意味が分かっている記者はいるのだろうか。日本代表は人口70万人ほどの岡山市から選抜した代表チーム相手に1-0という試合しかできなかったということを言っている。分母の数が170倍も違う国でこれだけいいゲームができたというのは嫌味でしかないだろう。

サッカーは物量作戦はとれないにしろ、質の高さはどうしても選択の分母の大きさからということになる。日本はJリーグというプロがあるにしろ、こんなものかといわれたに等しい。

カタルシスなき前進 (1/2)
W杯アジア最終予選 日本代表対バーレーン代表
(スポーツナビ)

私が問題視しているのは、WBC優勝の余韻をバーレーン戦まで引っ張ろうとする、この奇妙な風潮である。例えば、昨年以来これで5度目の対戦となるバーレーンを韓国に例えてみたり、あるいは中村俊輔の存在感をイチローと比べてみたり、その揚げ句に「サッカーも野球に続け」と言わんばかりの押し付けがましい論調。もしかして報道する側は、WBCを持ち出さないと注目されないくらい、日本代表のニュースバリューは低下していると考えているのであろうか。だとしたら、大きなお世話である。

確かに、代表人気に凋落(ちょうらく)傾向があるのは紛れもない事実だ。観客動員数も明らかに減少しているし、かつてほどメディアの露出があるわけでもなく、グッズの売れゆきも芳しくないと聞いている。それでもW杯予選となれば、今でもチケットはすぐさま完売して、スタジアムは相変わらず超満員だ。こと代表人気に関して言えば、すべての親善試合が満員になるというバブル状態が沈静化しただけの話であって、それを「野球との人気逆転」と絡めて語るのは、明らかにお門違いであろう。

サッカーの問題は、あくまでサッカー界で決着を付けるべきである。代表人気が凋落傾向にあるのなら、見る者の魂を揺さぶるような試合を見せるのが一番だ。W杯アジア最終予選も、残り4試合。果たして私たちは「サッカーファンでよかった」と思える瞬間に、どれだけ立ち会うことができるだろうか。もちろん結果も大事だが、そろそろ体の芯から痺れるようなカタルシスを味わいたい。今の日本代表の実力を考慮するなら、決して贅沢(ぜいたく)な要求ではないように思うのだが、いかがであろうか。


たしかに野球は野球、サッカーはサッカーの問題だ。例えばサッカー名門校が高校野球で甲子園に出てきたときにサッカー部に負けないようにという言葉はよく聞かれるのだが、それは同じ高校に所属する生徒のライバル心から出てくるものであって、日本というくくりにしては意味がない。

スペインのようにバスケットボールで世界一になれるほど結束したのにサッカーでは無理なのはどうなのかという議論がなされたのとも次元が違う。

野球は優勝したから、サッカーでも頑張ってほしいですねというのはただの挨拶であって、議論ですらないのだ。

議論であればもちろん歓迎しよう。野球にあってサッカーに足りないものを示してくれるなら喜んで受け入れよう。だけど、野球は勝ったからサッカーも頑張ってではただの言葉でしかない。何の意味もないのだ。

サッカーの議論に戻ろう。

ところがこの日の日本は、どうにもゴールへの意識が希薄に感じられて仕方がなかった。ペナルティーエリアに持ち込んでおきながら、無意識にパスの受け手を探してしまう。あるいは、遠めから相手の意表を突くようなミドルシュートを打とうとしない。58分に田中達が見せた、右サイドから切れ込んでのシュート(GKにはじかれる)。そして65分と74分、内田が放った2本のミドルシュート(特に65分、バーに阻まれたシュートは本当に悔やまれる)。追加点のにおいが感じられたのは、その3つのシーンくらいであった。日本の攻撃は、確かに正確で小気味よいのだが、どうにも野性味と貪欲さに欠けるのが歯がゆい限り。昨今はやりの“草食系”という言葉が脳裏をよぎる。


強引にシュートという場面は見られなかった。それは事実。フリーで入れなければならないシュートを決めきれなかったのも事実。こういう圧倒的にゲームを支配しながらそれでも追加点を奪えない状況では後半の逆転を許すことにもなりかねない。W杯ベスト4と大言壮語をしてしまった岡田はまず勝てる試合をきっちり勝つというゲームをするようなチームにしなければならなかった。このゲームはあまりにもひどすぎた。点をとるチャンスがたくさんありながら、1-0の緊張感を楽しんでいるのかというくらい、追加点をとるというどん欲さはなかった。

だが正直なところ、この「カタルシスなき前進」に対して、私は少なからずの不満を抱いている。この試合のテーマは、そもそも何だったのか。「多少のリスクを懸けてでも点を取りにいく」ことではなかったか? 確かに指揮官は「リスクをかけて」と言いながらも、同時に「蛮勇」を戒めていた。だが、本当はもっと「蛮勇」があってもよかったのではないか。「蛮勇」が行き過ぎであるなら、もう少し「勇気」があってしかるべきだったと思う。どんなに相手DFに囲まれても、自ら切り込んでいく勇気。多少は無理な体勢であっても、わずかな可能性を信じてシュートを打つ勇気。そして一度や二度の失敗に臆することなく、三度目以降もチャレンジする勇気。それらは、日本がアジアを飛び出して世界と対峙(たいじ)する際には、必ず求められる重要なファクターではないだろうか。

この勝利で、予選突破は見えた。しかし私には、本大会での日本の勝利が、どうにもイメージできなかった。今の日本代表のサッカーは、プレーの緻密さと正確さを追求するがゆえに、ゴールに最低限必要な勇気を排除する傾向が強まっているように思えてならない。指揮官の言葉通り、日本が「このグループで一番点を取っている」のは紛れもない事実である。では、このカタルシスの欠如は、いったい何に起因するのだろう? 結果の大切さは認めつつも、いちサッカーファンとして、そのことが非常に気になるのである。


そう、試合のテーマが「多少のリスクを懸けてでも点を取りにいく」ことなら、中村俊輔のFK一発ではそのタスクを達成したとはとてもいえないだろう。失点は覚悟の上で3点、4点を取りにいくだけの積極性はほしかった。それだけの余裕はあったし、前半を終わった段階でバーレーンはカウンターに構えていることはわかったからだ。あのゲームプランはただバランスをとりながら安全に戦ったに過ぎない。ゴールも奪えれば奪おうというレベルだった。

W杯グループステージでシード国相手に勝ち点3がどうしても必要という第3戦目にあんな戦いをしていたのではベスト4というのは妄想に過ぎない。ポゼッションも高くは保てないし、攻撃の質も相手が上。その中で点を取られることなく、相手のミスに乗じて1点というゲームで世界を驚かせることはできない。

結局のところ、岡田はW杯フランス大会から少しも進歩はしていないのだ。3戦3敗。ゴール1。まだ1勝もしたことがない監督に指揮を任さなければならないほど、人材は不足しているわけではない。170億とも言われる日本サッカー協会の予算を考えれば、そして監督の国籍は問われないことを含めれば、人材はいくらでもいる。それこそ、何度もラブレターを送ったベンゲルに大会中だけの指揮を執ってもらえばいいだけの話しなのだ。

4 件のコメント:

どらぐら さんのコメント...

野球とサッカーを比較するのは、
野球との結びつきの強いマスコミによく見受けられますね。
どちらのスポーツも好きな私ではありますが、
「野球は野球、サッカーはサッカーだろう」といつも思います・・・。
サッカーに対するコンプレックスの表れなのでしょうか?

試合の方ですが、
前半を見ている限り、点が取れるとしたらセットプレイしかないのかなと思ったら、
案の定、セットプレイでした(笑)
セットプレイで点が取れることは良いのですが、
それだけでしか点が取れないというのは、
やっぱり残念でしたね。
後半は、バーレーンが点を取りに来たことでスペースもでき、
何度か得点チャンスもあっただけに・・・。

kiri220 さんのコメント...

>どらぐらさん

ぼくは野球をほとんど見ないこともあって、ルールすら怪しかったりします。
基本的なことはわかっているつもりですが(汗)

確かにセットプレーしかないような感じでしたね。
田中達也と内田のシュートはGKに読まれていましたし。
あそこで決めきれないのが痛そうです。

リスクを冒してでも点を取りに行くという姿勢はどうなったのでしょうね。

SoccerKYO さんのコメント...

俊輔のことが好きなのは言うまでもないですが、確かに彼はセルティックのように前線に飛び込むプレーが見られませんでした。

バーレーンに対して、コーナーでボールをキープするなど、日本は本当に酷いサッカーを見せてくれました。こんなサッカーで一体W杯で何を魅せてくれるんだろうかと。

哀しさとむなしさがとめどないですね・・・

kiri220 さんのコメント...

>SoccerKYOさん

中村俊輔はクラブでの姿と代表での姿が違うのですよね。
インタビューで語っていたようにヨーロッパの強国じゃなければ燃えないのかもしれませんが。
それでは困るわけで。
どんなにマークされていてもゴールを奪うという危険な選手であってほしいです。

W杯のチケットは100万枚の申し込みがあったそうですが、日本人以外で日本のチケットを取る奇特なファンはいないのだろうなあとか。

ネット配信されているものでも、見に来ている外国人は少ないですし。

考えたくはないですが、中村俊輔か遠藤が怪我をしたらどうなるのでしょうね。