2009年4月17日金曜日

日本代表は名誉という考えは正しいか

クラブと代表の関係ということでいえば、日本はずいぶん考え方が保守的だ。ヨーロッパの本流から外れていて、アマチュアのときの最高の名誉と考えているところがある。

野球も同じでWBCのときに代表をひとりも出さなかった中日を渡辺恒男氏は強烈に批判したが、あれも代表を名誉だと考えているからに他ならない。彼の場合は巨人だけ7人くらい選ばれたらまた別の文句を言うのだろうけれども。

日本人はバランスをとりたがり、北京五輪ではひとつのクラブから多く選ばないというおかしな選考をやって惨敗した。好調なクラブからユニットごと引き抜くほうが強力なのにもかかわらず。

そのためにはクラブの理解を得るのが重要なのだが、日本代表に招集するのだから喜んで選手を出せと高圧的に犬飼会長は言っているのだ。

選手にサラリーを払っているのはクラブで、選手はもし代表で怪我をしても治療費をもってももらえない。そして拒否すると協力的ではないと叩かれる。日本サッカー協会は何様なのだと言いたくもなる。

犬飼会長ハッパ!10代でA代表入れ(サンケイスポーツ)

さらに犬飼会長は「クラブもそれくらいの意気込みで出さなきゃ。“(事前に)何の連絡もない”なんていっているクラブがあるみたいだけど理解できない」と、14日の同代表発表時に選手の招集に不満を示した浦和幹部の発言を批判した。


代表が選手に払うのは1万円ほどの日当で、そして戦術はクラブと違ったものを押しつけられる。トルシエが使った3-4-1-2がJリーグの主流になったり、ジーコが三都主をレフトバックで使うと清水にレフトバックで使うように要請したりと日本サッカー協会はかなり無茶なことをやってきた。

その結果がどんなにひどかろうと責任もとってこなかった。こういうことが続けばサラリーを払っている選手を代表に招集されるクラブも何かおかしいと感じる。我々は日本代表の育成組織ではないと考える。そして、事前に相談がないことに不満を覚える。

ヨーロッパではクラブが最優先だ。公式戦には出すけれども、それ以外は出さないというスタンスがある。北京五輪でかなり揉めて年齢の引き下げが話し合われたのもそのせいだ。クラブのほうが代表より上なのだ。

今の日本サッカー協会は会長が言ったことはどんなに変でもごり押しされる。そして修正することもできない。独裁国家といわれても仕方がないのではないか。

2 件のコメント:

どらぐら さんのコメント...

犬飼会長も自分の都合の良い話題では、欧州の話を持ち出してきますが、
(秋春制やバックパス禁止など)
こういったところでは、欧州基準ではない感じがしますよね・・・。
クラブの協力を得たいのであれば、高圧的な態度を改めないと・・・。

kiri220 さんのコメント...

>どらぐらさん

秋春制はともかく、バックパス禁止はドイツだけの特別なルールではないかと。
バックパスが戦術の国もヨーロッパにはありますし。

その意味では視野が狭いと言わざるをえませんね。

クラブに協力を求めたいなら、お願いするほうが有利ですよね。

高圧的な態度だと正論だとしても反発が起こりますし。