2009年4月6日月曜日

フィンケのサッカーはプレッシングにパニックを起こす日本サッカーへの処方箋

日本代表をはじめとして、日本のチームはプレッシングに弱い。弱いだけならともかくパニックまで起こしてしまう。パニックを起こして冷静な守備をするのは難しい。この負のスパイラルを断ち切るにはパスをつなぐときの約束ができている必要がある。

浦和に見えてきたフィンケ改革の成果 (1/2)(スポーツナビ)

「コンビネーションサッカー」の本質を見極める上で参考になるのが、日々のトレーニングメニューである。フィンケ監督が施すそれの特徴は、マイボールのときの練習パターンに多くの時間を割いている点にある。

「わたしのトレーニングは『いかにもドイツらしい練習法』というものでないことは確かです。わたしはずいぶんと前からショートパスを土台としたコンビネーションサッカーを目指してきました。その実現のために、さまざまなゲーム形式での練習法を自ら編み出してきたことも事実です。その練習法の中ではゴールが逆方向を向いていることが多いです。それにはいくつかの理由がありますが、ここでひとつ挙げるとするならば、選手たちにとって大切なのはコンビネーションを繰り返すことで相手にとって危険なゾーンにボールを持ち込むこと、そこから決定的なパスを出したりゴールを決めることです。ゴールを逆に向けることによって、ゴールに向かうまでのゾーンの利用の仕方、アプローチの意識の高さを要求することができます」


浦和の新監督フィンケ氏は基本中の基本であるパスの定石を身につけることから始めている。パスの定石とは選手間をトライアングルに保ち、パスコースをかならず2本は確保すること、サイドに振るという基本、詰まったら真ん中に戻すのではなくサイドチェンジ、パスに意思をこめること、難しいパスより簡単なパスで崩すということ。

日本のサッカーは難しいパスばかり選択し、そのパスにキラーパスという名前までつけてスター選手を持ちあげてきた。キラーパスは味方にあってこそ使える言葉なのに「キラーパスに反応できなかった」というおかしな日本語までできた。

それをパス回しで迷わないように徹底的に体に覚えさせた。これは有効な手段だろう。

フィンケ監督も、試合後に山田直のプレーを評価した。

「『この若い選手を日本代表に入れるべきだ』とあおってほしくないが、山田直輝は良いプレーをしたと思います。(試合の)レベルの高い中、そして多くのレベルの高い選手に囲まれながらも、彼は非常に良いプレーをしました。彼は運動量が豊富で技術的にも優れている。『コンビネーションサッカー』を実践する上で、彼は最適な選手だと思う」

そして指揮官は、今後チームが歩むべき道筋を示す上で重要な言葉を発した。

「年上の選手に関しても、わたしたちの新しいスタイルにだんだん慣れてきたと思います。これに2人、あるいは3人の若手選手を加えていけば、今から数か月後にはさらに良い『コンビネーションサッカー』をお見せできるかもしれません」


ベテランやスター選手がこのスタイルを受け入れがたく思っているのは興味深い。これこそが日本のサッカーの弱点というべきだろう。岡田はそれに気付かず、プレッシングに屈したことを想定外と言いすてている。

日本の監督ももっと世界から招聘すべきで、日本人はそれに学ぶべき。身近にこれだけいい監督がいるのだから、それをどん欲に吸収するべきだろう。見た目にごまかされることもなく。

鹿島はいくら強くても日本国内だけのこと。世界の潮流はブラジル式ではないことを知らなければならない。今の日本は鎖国をしているようなものだ。

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