2009年4月4日土曜日

サッカークラブの社長として失格だった人たち

これだけサッカークラブに対する意識がヨーロッパや南米と違うのでは。日本は強くならないはずだよなあ。という発言をした東京V前社長の萩原敏雄。勘違いも甚だしい。クラブとは企業のものではなく、本来地域のコミュニティのはずだ。理念を同じくする人たちがサッカーやスポーツにかける情熱で作ったのがクラブで、企業はそれをスポーンサードするかたち。それがJリーグの理念だったはず。それがわかっていない企業スポーツの延長線上で考えているからこんなうすらとんかちなJリーグ批判が出ることになる。

東京V・萩原前社長が“J批判”(サンケイスポーツ)

「チーム名に企業の名前を入れることを認めるべき。そうなれば、うちも売却先が決まるのに」

経済危機の影響はサッカー界にも押し寄せ、東京Vは経営難からチーム身売りを模索。しかし、売却先として数社の名が挙がったものの、決定には至っていない。「企業名を入れられれば、広告効果は絶大」と萩原氏。なでしこリーグは「日テレベレーザ」のように認められているのに、なぜJリーグは禁止なのか-というわけだ。

萩原氏は「今のJのやり方を見直すべきじゃないか」と、Jリーグが理念とする地域密着型経営からの転換を力説した。


東京Vが経営難になったのはラモス監督時代に無理な補強をした挙げ句、昇格に2年もかかり、逆戻りしたことにある。京都は何度も昇格と降格を繰り返したが身売りという話は出たこともなく、甲府山形も小さなクラブだが経営難ではあっても身売りしなければならないほどではない。

ラモス監督の言うとおりに補強をして経営難になっていたのではおばかさんとしか言いようがない。まずは移籍の予算を組み、その中から選手を選ぶというヨーロッパなら子供でも知っている理屈がわかっていなかったのだ。それをJリーグのせいにするとは。どこまで無責任なのだろう。

Jリーグ創生期にはビッグクラブだった彼らが身売りしなければならないくらい経営がおかしくなったのはすべて経営陣の責任でJリーグの理念のためではない。

たしかに横浜フリューゲルスのようにスポンサーの撤退により潰れたクラブは存在するが、あれも全日空がメインスポンサーは自分たちで引き受けるからと多くの企業に協力を呼びかけていればあんなことにはならなかった。

ヨーロッパにも破産したクラブはたくさんある。ローマはセンシ家が身売りをずっと言っているし、フィオレンティーナリーズも破産した。しかし、クラブはなくならなかった。フィオレンティーナは一時チーム名まで売り払われてフロレンティーナと名乗らなければならなかったがその登録名称も取り返した。

クラブとは地域の人たちやファンに支えられていくもので、企業のものではない。企業はスポンサードするという考え方がわかっていないのだろう。外国でなれているはずのトヨタでさえ、名古屋の親会社という位置にある。

浦和三菱から離れて独立採算性を取っているとのことだが、東京Vだって同じように努力すればなれたはずだ。

その努力をせず、企業名が入れられればクラブが高く売れたはずというのは本末転倒な話だ。

萩原さんはサッカーを知らず、そして経営に関わってはならない人間だったということなのだろう。

浦和・藤口社長解任…幹部刷新で再建(サンケイスポーツ)

取締役会を終えた藤口社長の目はうつろ。いつもの明るさがうせ、言葉にも覇気がなかった。

「1年任期でやっていたので、そこで退任ということ。試合も続くので(チームを)混乱させる気はない」

わずか1分間の会見。一切の質問を受けず、足早に立ち去った。藤口社長は06年6月に、現日本サッカー協会・犬飼基昭会長(66)の後任として就任。07年こそ日本勢初のアジア王者に輝いたが、昨季からオジェック、エンゲルス、フィンケと監督が3人交代する混乱を起こし、チームも6年ぶりの無冠に終わった。


一方こちらはホスピタリティが最低だったという話。社長の会見というなら説明責任がある。どんなに会見が辛い場所でも記者の質問には答えなければならない。

記者の質問を受け付けなかったということは浦和の広報が無能だったということだ。広報はクラブの身内であってもメディアとの中間にいなければならない。親分を守るための存在ではないのだ。

埼玉県の地元の新聞についてはよく知らないが埼玉新聞というものがあるらしい。この新聞のサイトに浦和の記者会見のニュースは掲載されていなかった。本来ならファンをバカにするなと怒らなければならない立場ではないのか。こういうところでやさしくしてどうする。

サッカー音痴がふたりもサッカー界から去ったということが喜ばしいことなのかもしれないが、「なんてバカなんだ」と思われるだけの話だったなあと。ひどいことではある。

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