テレビ、新聞が報じない 北京五輪「赤い内幕」(週刊文春)
釜本邦茂もう黙っちゃいられん「反町ジャパン惨敗はわかっていた!」
「北京五輪の開幕前から、反町ジャパンは惨敗するのではないか、と心配していましたが、それが現実のものとなってしまった」
こう語るのは、日本サッカー協会の副会長を八年務め、この七月の役員改選で執行部からは外れて名誉副会長となった釜本邦茂氏(64)だ。一九六八年のメキシコ五輪銅メダル獲得の立役者の眼に「三戦全敗、総得点一点」という惨状はどう映ったのか。
釜本氏が続ける。
「反町ジャパンは、毎試合違う選手をFWに据えた。本番でこんな起用をするなんて、誰にどう点をとらせるか、というコンセプトが出来ていなかった証拠です。これでは『勝て』というほうが無理でしょう。
ベスト4に進出した(八月十七日現在)なでしこジャパンには、ひたむきさがあった。彼女たちの中には、スーパーのレジ打ちをしたり真珠工場で働きながらプレーしている選手もいる。潤沢な予算のある男子サッカーが結果を出せないことには、協会の強化策を見直す必要もあるでしょう。
サッカー協会は、九八年の仏W杯に初出場を果たして以降、年々予算規模を拡大しています。今年度の予算は、日本体育協会(約五十億円)やJOC(約九十二億円)をはるかに上回る百七十八億円です。しかし、そのお金が有効に使われているのか疑問です。
例えば、豊富な資金を投入して、若い世代はU-16、U-17、U-18と代表を細かく作り、それぞれにスタッフをつけて遠征に行くなど、過保護といってもいいくらいになっている。しかし、私は、高校生ならU-18一つにして、上手い選手は十六歳でもそこに呼ばれる、としたほうが強化につながると思います。十六歳が先輩を見て『凄い選手がいるな』と感じることが大事ではないか」
北京五輪の準備段階でも、協会の失態があった。二十三歳以下で構成する五輪代表に、各国三人まで二十四歳以上の選手を登録できる「オーバーエージ(OA)枠」をめぐる問題だ。登録期限の三週間前になって、大久保嘉人(ヴィッセル神戸)に要請しようとしたところ、膝の故障を抱えていた事情もあり、ヴィッセル神戸の社長は激怒。「何なんだ。今頃来て!」とクラブを訪問した反町監督が追い返されている。もう一人、招集された遠藤保仁(ガンバ大阪)もウイルス性感染症でダウン。OA枠なしで本番に挑んだ。
再任された”セクハラ理事”
「五輪本大会出場を決めた直後に、協会の五輪担当が各チームに『OA枠でお願いする可能性がある。ご協力をお願いしたい』とコミュニケーションを取っていれば、別の選手をOA枠で呼ぶこともできたはずです。あんなやり方をしていてはチームが怒るのも当然でしょう」(同前)
チーム頭ごしの手法で思い出されるのは、二〇〇六年六月、W杯直後の川淵三郎キャプテン(当時)が次期代表監督として「オシム……言っちゃった」と発言した一件だ。オシム氏はジェフ千葉と契約期間中にもかかわらず日本代表監督に就任せざるを得なくなり、波紋を呼んだ。
「川淵さんはJリーグチェアマン時代は『Jリーグあってのサッカー協会』と言っていたのに、〇二年にサッカー協会会長になってからは『サッカー協会あってのJリーグ』となってしまった」(Jリーグ幹部)
釜本氏が八年間、副会長として執行部にいた間も、理事の意見が聞き入れられないことは多々あったという。
例えば二〇〇六年、小野剛氏が技術委員長に就任する。しかし、小野氏はそのわずか四カ月前、成績不振で広島の監督を解任されたばかり。「そんな人間が、なぜ協会の強化部門のトップにすぐにくるのか。こんなことは日本サッカーのためにならない」と釜本氏は理事会で発言したが覆らなかった。
今年七月の会合では、野村尊敬理事(当時)が、川淵氏の側近で、セクハラ疑惑のある理事について「そんな人物を調査もせずに再任していいのか」と糾している。これは川淵氏も一部の幹部も知っていたようで、驚いた風はなかった。結局、会議の議長は「私が預かる」と言ったきりで、調査結果も今に至るまで明らかになっていない、という。その人物は今も理事の座にとどまっている。以前、野村理事が、「非公開となっている役員選挙の開票を公開にして欲しい」と要求した際も、「(不正の)証拠でもあるのか!」と川淵氏は大声で恫喝し、議題にもあげなかった。
サッカー協会もと幹部によれば、川淵氏は、会長を退いた今も、サッカー協会の入るJFAビルの最上階の名誉会長室に、毎日のように通っている、という。この元幹部はこう憤る。
「釜本さんが使用していた副会長室が、いまの名誉会長室。あるスタッフが『ここを名誉会長室にするので』と話しに来たので、釜本さんは『前任の岡野(俊一郎)さんが名誉会長の時には部屋はなかったのに、なんで川淵さんには部屋を作るのか』と疑問を投げかけた。しかし、受け入れられませんでした。
六月に中田英寿の呼びかけた国際親善試合で、釜本さんが日本代表監督をつとめた際も、こんなことがありました。中田はサッカー協会に来て、小倉純二副会長に正式に釜本さんの監督就任を依頼した。ところが先に小倉さんに挨拶に行ったのが気に入らないのか、川淵さんは後で『話の筋が違うだろう』と中田に怒り、W杯以来の大観衆が集まり、世界の名選手がプレーするイベントなのに、川淵さんも他の協会幹部も全く顔を出しませんでした。これでは協会を私物化しているようなものです」
最後に釜本氏がこう締めくくる。
「サッカー協会が上位下達ではなく、サッカーに携わる人みんなのための組織になるよう願っています。〇四年以降、アテネ五輪、ドイツW杯、そして北京五輪と、なぜ日本代表の不振が続いているのかを協会は検証すべきでしょう。私も自分にできることがあれば、日本のサッカー発展のために協力を惜しまないつもりです」
野村尊敬前理事の発言については、選挙の透明性を高めるためという報道があり、川淵氏はみずから不正があったか後ろめたいことがあったということを暴露したのと同じかたちになった。
川淵三郎 ブチ切れ恫喝(親爺の親爺による親爺の為の40s' Blog)
こちらではFLASHの記事をあげている。読み比べてもらいたい。
文藝春秋と光文社というスタンスの違う出版社が、日本サッカー協会について同じ批判記事を載せる。これは問題ではないか。
そして、このことについて一般紙やスポーツ紙は触れていない。
川淵三郎氏と論争をしてJリーグから手を引くことになった渡辺恒雄氏に読売新聞の全記者を動員してでも日本サッカー協会の私物化についてネガティブキャンペーンを張ってもらいたいものだが。
彼も野球があんな結果になってそれどころじゃないかもしれないね。
日本はどうしてこう正論が言えない国になってしまったのだろうね。
6 件のコメント:
うーん、権力ってのは人間を変えるんですかね。
いや、それは権力者の言い訳かも知れない。
リンク先も読ませてもらいましたが、
ア式の直系からも叛逆されるようでは、
これはもう暴走というしかありません。
まぁ、早稲田の反骨精神はそうでなくては困るんですが。
ただ、早稲田もいろんな人がいて、
実際、川淵のような権力志向もいますし、
大学のカラーだけでは語り尽くせない部分があります。
やはり、そうなると個人の資質とフィロソフィーなのかな、と感じてしまいます。
でも、スポンサーが契約を見直しに来るタイミングが
サッカー協会の曲がり角じゃないでしょうかね。
ある程度、貧乏なほうがいいのかもしれない。
>yoshiさん
川淵さんもサッカー界をよくしようと思っていた頃もあったはずなのですけどね。
政治家と同じように権力にしがみつくだけの老醜をさらすようになってしまいましたね。
ア式の直系というと相馬直樹がいるのですが、彼はメディアに取り込まれてなにも言えなくなっていますね。
彼のように若い世代が間違っているといえるのが早稲田の反骨精神だと思うのですが。
野村さんのような人は今の早稲田には少なくなりましたね。
早稲田にもいろんな人がいたのは昔から同じで、最近もつまらないことで逮捕されたりとお子さまみたいな精神年齢の学生ばっかりになったのは悲しい限りですが。
それも個人の資質とフィロソフィーかもしれません。
たしかに貧乏な方が努力はするでしょうね。
いったん電通と縁を切るといいかもしれません。
電通はよほどうまみがなくならないかぎり、代表ビジネスから手を引かないでしょうけど。
それは協会も同じかもしれませんね。
親爺の親爺による親爺の為の40s' Blogの管理人Deb Pieroです。偶然辿り着きました。今回は、逆に私のにこのKiriさんの記事のリンクを掲載させて貰いました。勇気ある全文掲載、ありがとうございます。
>Deb Pieroさん
無断で使ったようなかたちになって申し訳ありません。
ネットの接続が悪くて、コメント欄につながらず、そのままになっていました。
ちゃんと挨拶をしておきますね。
こちらのリンクはもう無断で使っていただいてもかまいませんのでどうぞ持っていってくださいませ。
日本のサッカー界をよくしていこうという気持ちは一緒だと思います。
この記事が広く読まれることで、意識が変わっていくといいと思っています。
私のページへのコメント、ありがとうございました。「無断で・・・」とありましたが、ブログとは公開している以上、そう言うものだと思います。今後も素敵な記事を期待しています。
>Deb Pieroさん
ありがとうございます。
ぼくも楽しみにしていますのでがんばってくださいませ。
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