2008年8月17日日曜日

日本と外国のスポーツ記事を比べてみよう

北京五輪も半分を折り返したところだが、日本の報道は世界と比べて偏っているのかどうか。メダル大好きな日本人は外国人が勝ったニュースを大きく扱わないという情報もあるが、本当なのか。スポーツ面のトップニュース、あるいはホームページのトップニュースで比べてみよう。

まずは日本で一番発行部数が多い読売新聞から。

ソフトボール、日本はベネズエラ下し4強入り(読売新聞)

スポーツ面のトップニュースはソフトボール。日本がベネズエラに勝って決勝トーナメント進出を決めたというニュース。

大阪桐蔭、打ち勝って決勝へ 横浜、粘り届かず(朝日新聞)


高校野球を主催している朝日新聞はさすがに高校野球記事。ただし、トップページではマイケル・フェルプスの8冠がトップだった。

フェルプスが最多8冠 400メドレーリレーで米国が金(朝日新聞)

五輪のニュースではやはりこのニュースが一番大きい。日本ではなくて、世界ではということだけど。

毎日テニス:野辺地・難波組が優勝 一般混合ダブルス(毎日新聞)

毎日新聞は国内のテニス大会。最新ニュース扱いだからなのか。

五輪競泳:競技終了 日本は男子四百メドレー加え金2銅3(毎日新聞)

トップでマイケル・フェルプスが8冠を獲った400メートルメドレーリレーだけれども、こちらは日本視線。記事は淡々と事実を伝えるだけ。

今度は日本が誇るスポーツ紙に。彼らの目が海外を向いているならサッカーも安泰だが。

日本、逆転で決勝T進出/ソフトボール(日刊スポーツ)

日刊スポーツはソフトボールの決勝ラウンド進出の記事。

常葉菊川-大阪桐蔭で甲子園決勝(サンケイスポーツ)

サンケイスポーツは甲子園。オリンピックではなく、甲子園。主催でもないのになぜだろう。

日本やった!2大会連続銅メダル締め、フェルプスは8冠達成…競泳・男子四百Mメドレーリレー(スポーツ報知)

スポーツ報知は日本の銅メダルを。マイケル・フェルプスの記事は刺身のつまのように書かれているだけ。

男子が日本新で2大会連続の銅メダル(スポーツニッポン)

スポーツニッポンも400メートルメドレーリレーだが、こちらは見出しにフェルプスの名前もなし。

原が日本人最少記録で圧勝 軽井沢女子ゴルフ最終日(デイリースポーツ)

デイリースポーツはなぜかゴルフの記事。阪神タイガースが最近負けているからなのか。それとも五輪も甲子園もゴルフも同じ比重ということなのか。

女子は4位、男子は5位 卓球(中日スポーツ)

中日スポーツは卓球の記事。もっとも新しい五輪のニュースだからかもしれない。

海外に目を移してみよう。まずはイングランドの新聞から。プレミアが開幕したばかりだが。

Olympics: Yngling crew and Ainslie overcome stormy conditions to claim gold(Guardian)

Guardianはセーリングの記事。Ynglingでイギリスチームが金メダルを獲ったことを詳細にレポートしている。

Ben Ainslie wins gold to secure position as Britain's greatest Olympic sailor(Telegraph)

Telegraphも同じくセーリングの金メダル。ゴールドメダルならトップ記事になるのは当たり前か。こちらの記事もかなり長い。

Sund'land 0 Liverpool 1(The Sun)

The Sunはプレミアの記事が大きく。クリックするたびにナスリのゴールでアーセナル勝利かフェルナンド・トーレスのゴールでリバプールが勝ったかが変わるのだけど。リバプールの記事で。

五輪よりもフットボールが身近なニュースだし、仕方がないか。

Lotteria Brno, prove sotto il diluvio
Stoner in pole, Rossi secondo
(La Repubblica)

La Repubblicaはオートバイレース予選の記事。2番手がリッピが招集したアッズーリについて。

Phelps, ottava medaglia d'oro
Spitz cancellato, è nella Storia
(La Repubblica)

ただし、五輪特集ではアッズリーニが敗れた記事よりもマイケル・フェルプスの8つの金メダルがトップ。

Phelps 8 ori: leggendario(La Gazzetta dello Sport)

La Gazzetta dello Sportはアッズリーニが敗れた記事も混ぜながらもトップはマイケル・フェルプス。

Nadal, a por el oro(as)

asはナダルのテニス決勝について。相手との対戦は二度目という記事か。

Anabel y Vivi saborean el amargo gusto de la plata(MARCA)

MARCAはテニス女子ダブルスの銀メダルの記事。マイケル・フェルプスの8つのメダルの表情の記事も大きく扱われている。

Ocho oros en la semana que cambió la historia(MARCA)

こちらのほうが扱いは大きいかも。トップページから記事に入るとちょっと小さくなるけれども。

Jumping Right In and Winning First Gold(New York Times)

New York Timesはさすがにマイケル・フェルプスの記事。アメリカの選手だからというのもあるけれども、やっぱりビッグニュースだからね。

扱いも大きいし。

Michael Phelps wins eighth gold in medley relay at Beijing Olympics(The Australian)

The Australianもトップ記事はマイケル・フェルプス。どの種目でメダルを獲ったかまできちんと載せてある。

Звонарева! Сафина!! Дементьева!!!(Sport Ekspress)

ロシアのスポーツ新聞Sport Ekspressは女子テニスのシングルスファイナルとサードプレイスの記事。

いかんなあ。ロシア語はほとんど忘れている。

各国ともにまずは自国のニュースが一番。それでもビッグニュースは扱うというのが基本。ただ、日本は淡々と事実を書くのに対して、イギリス、イタリア、スペイン、アメリカは詳細にいろんな角度から記事を書いていた。

オーストラリアはフェルプスについて詳しく、ロシア語はほとんど読めないが、ファイナルがロシア同士になったこと、金、銀、銅を独占したことについて書いている。たぶん。

ゆっくり読むと外国のほうが読み応えがあるのは確か。日本の記事は新聞が違っても同じような記事だからね。

これをどう感じるかは、読んだ人が考えるということでね。

0 件のコメント: