2009年10月6日火曜日

岡田はプレッシングサッカーの本質を知らない

Asian Cup 2011 Qatar Qualifier Japan vs. Hongkong @ Out-Sourcing! Nihondaira Stadium 8th October 2009

Friendly Match Kirin Challenge Cup Japan vs. Scotland @ Nissan Stadium 10th October 2009

Friendly Match Kirin Challenge Cup Japan vs. Togo @ Miyagi Stadium 14th October 2009

森本、個人面談で岡田監督を質問攻めだ(デイリースポーツ)

森本が質問攻めで、代表定着への一発合格を狙う。9月のオランダ遠征は左太もも痛で辞退し、今回が初めての合流になる。岡田監督は個人面談の機会を設ける方針で、森本は「聞いてみたいことはある。話の中で聞きたいことが出てくると思う」と最大限に利用する考え。指揮官についても「小さいころから見ている、すごく有名な監督」と印象を口にした。

同じく決定力を期待されたMF本田(VVVフェンロ)はオランダ遠征で苦戦した。得点やアシストが評価されるクラブに対して、守備などのチーム戦術が重視される岡田ジャパンとの違いに戸惑った。森本は「中に入って、どういうものかを感じたい」と意気込む。さらに「知らない人たちも多い。うまくやっていきたい」と、MF中村俊(エスパニョール)らに積極外交を仕掛ける。

森本にとっては、今回がW杯へのスタートだ。「代表に選ばれ、両親が喜んでくれたのが一番うれしい。両親のために頑張りたい」。元読売ユースの父・渡さん、母・早苗さんに晴れ姿を見せるためにも、執念で代表に定着したい。

「W杯?まずは目の前の試合で結果を出すことを考える。FWなんでゴール前でうまく持ち味を出したい」。森本が、セリエAのDF陣を震かんさせる得点力を見せつける。


質問攻めにしたところで、岡田からは満足行く答は返ってこないだろう。なぜなら、岡田のやっているサッカーはプレーエリアを指示して効果的にプレスをかける正統派のプレッシングサッカーではなく、その場の選手の判断でプレスをかけるフィーリングサッカーだからだ。

本田圭佑が入ったときに戸惑ったのも同じ理由。レギュラーだけがわかる感覚でプレスをかけていたのでは、新しい選手は絶対になじめない。そして馴染んだときには世界基準から大きくかけはなれた選手になってしまう。

これは杉山茂樹さんが月刊少年マガジンのコラムで書いていたこと。

岡田ジャパンのプレスが、
最後まで持たない本当の理由。
(Number Web)

前半の飛ばしすぎにありと言われる。岡田サンは試合後の記者会見で「最後まで持たなければベスト4は望めない」と語った。

プレスが90分間持たない……加茂ジャパンと同じ原因が。

先のオランダ戦。日本代表の足は後半なかばでパタリと止まった。プレッシングは90分間持たなかった。原因はこの台詞、岡田サンがコーチを務めていた加茂ジャパン時代にもよく耳にした。岡田サン同様、加茂サン自ら何度も口にした。オランダ戦後の岡田サンの記者会見を聞いていると、12年前がとても懐かしく感じられた。

その頃、欧州でも、それと似た症状が目立っていた。後半なかばを過ぎると、トップと最終ラインとの距離が広がり、プレスのかかりが鈍くなるチームが目についた。

しかし、少なくともチャンピオンズリーグで上位に進出するチームに、今そうした傾向は見られない。前線と最終ラインとは狭い距離で保たれている。進歩の跡ははっきりうかがえる。12年前より、選手が勤勉で忠実で真面目になっているのだ。強引に言えば、日本人化している。有名選手でさえ、フォア・ザ・チームの精神に則り、相手ボールをきちんと追いかける。

CLは大きく進歩したが、日本代表は12年前から変わらない。

技術的に巧い選手が真面目なプレーに及べば、それはもはや手に負えなくなる。チャンピオンズリーグから番狂わせが激減してしまった大きな理由でもある。銀河系軍団と言われたかつてのレアル・マドリーのような、穴のあるビッグクラブは、もはや存在しない。

そこから日本代表のプレッシングに目を移すと、悲しい気持ちになる。12年前に比べ、こちらには進歩がない。日本代表に不真面目な選手が多くいるわけではない。走力が落ちたわけでもない。彼らはへろへろになるまで頑張っているのに、だ。

なぜ岡田ジャパンには“無駄走り”が多いのか?

チャンピオンズリーグの上位チームにできて、岡田ジャパンにできない理由はなぜか。つまり、岡田ジャパンにはなぜ無駄走りが多いのか。選手の走りの質に問題があるのか。選手は、プレッシングに適したメンタリティの持ち主であるにもかかわらず、そうしたことになってしまうのか。そもそも、この責任は誰にあるのか。選手なのか。あるいは監督なのか――。

世の中の多くの人は選手に責任があると見ているかもしれない。走りの質が低いと言われれば、それは選手の問題に聞こえる。しかし、いくら選手ひとりひとりが質を高めようと努力しても、10人いるフィールドプレーヤーがバラバラにそれを行なっている限り、効果は得られない。効果を得ようと思えば、チームとしての約束事、すなわち「設定」が明確でなければならない。

日本代表は試合で明確な「布陣」が見えにくい。

布陣はその重要な要素だ。いかに選手を並べたら、きれいにプレスがかかるか。布陣はプレスと密接な関係にある。プレスをかけるための配置図と言っても言い過ぎではない。

たとえば、チャンピオンズリーグを見ていると、ものの5分もしないうちに、布陣は一目瞭然になる。それは視野が制限されたテレビでも判読可能だが、岡田ジャパンはそうはいかない。事前情報がなければ、それが4-2-3-1かどうか判読できないのだ。

世の中には布陣を軽視する人は多くいるが、得意であるはずのプレスが外国に劣る現実を目の当たりにすると、あえて「サッカーは布陣でするものだ!」と言いたくなるのである。


中村俊輔が日本代表に合流するたびに調子を落としていたのは移動だけではないはず。

これはジーコのときから同じだった。その犠牲になったのが中田英寿であり、大久保だった。

チームの決まり事がフィーリングサッカーではお話にならないのだ。個人技で優る相手には勝てるが、劣るとまったく歯が立たない。

そういうことに目を瞑ったままでベスト4と言いながら特攻していく。それが日本代表の姿といっていいのではないか。

2 件のコメント:

どらぐら さんのコメント...

代表のやり方に馴染んでしまうと、所属チームに戻った時にその癖が出て苦労するということですね。
怪我も心配ですが、プレーに悪影響が出てしまうのはクラブ関係者にしてみれば気が気ではないでしょう・・・。

kiri220 さんのコメント...

>どらぐらさん

岡田さんのサッカー(というより日本のサッカー)はちょっと違った方向に進化したヨーロッパのサッカーとは違うものですからね。
海外でプレーする選手には影響が出るのではないですかね。
中田英寿がプランデッリと合わなかったのはジーコが自由にさせていたのに、フィオレンティーナではプレーエリアを守れと指示されたからだと言われていますから。