2009年10月14日水曜日

岡田のサッカーは有袋類のようなものか

Friendly Match Kirin Challenge Cup 2009 Japan vs. Togo @ Miyagi Stadium 14th October 2009

トーゴわずか14人来日 アデバヨールも来ず(スポーツニッポン)

日本代表と対戦するトーゴ代表は、心身とも最悪の状態で日本戦を迎える。エースFWアデバヨールが、所属するマンチェスターCの指示に従い来日を中止するなどメンバーは14人だけ。しかも、飛行機の出発が遅れた影響で来日は半日遅れの13日夕方となり、公式練習を行えなかった。

移動に36時間45分を要し、パリ―成田間はエコノミークラスとあって選手らは疲労困ぱい。フランス人のベリ監督は「確かにきつい。マッサージなどをして、少しでも休ませたい」とあきれ顔だ。スタッフの1人は「日本の監督はどこの国の人?」と尋ねる始末で、W杯本大会への出場が消滅したばかりとあって選手のモチベーションも低い。万全には程遠く、身体能力の高さを生かしたプレーは見られそうにない。


キリンチャレンジカップは日本ではなく、イングランドでやるべきだったのではないか。セントラルヨーロッパでゲームをすることで、クラブが拒否する選手を出してもらえることもあったかもしれない。ベストメンバーで来日させることを要求するよりも、ベストメンバーでアウェイに乗りこむほうが簡単なのではないか。アウェイに乗りこむなら自国メンバーはベストにするだけで済む。あとは相手の誠意の問題だ。

トーゴ戦前日 岡田監督会見
キリンチャレンジカップ2009
(スポーツナビ)

――トーゴ代表は14人しか来日していないようだが、協会のマッチメークの体制についてどう考えるか?

前にも言いましたが、この時期の親善試合でベストメンバー(が来る)というのは非常に難しいものです。ましてトーゴもスコットランドも、アンラッキーなことに直前の予選でワールドカップ(W杯)出場を逃した。僕が考えても、試合で負けてW杯を逃して「よし日本に行こう」といっても、それはなかなか難しい。しかし、W杯予選で勝つか負けるか、これは分からないことですから、これはしょうがないかなと。特に今回のトーゴに関しては、トーゴのサッカー協会と選手の間とのトラブルと聞いていますので。

われわれにとっては最初のミーティングで選手にも言いましたけど、このシリーズで一番大切なことは、このミーティングかもしれないと。強いチームとやりたいという願望はもちろんありますが、一番大切なところは、このシリーズを通して選手たちが残り8カ月をかけて本気でチャレンジすること。ここでどんだけいい試合をしても、8カ月間のんびりしていて、本大会で「さあ、行こう」といってもこれは無理な話なので。僕としては、相手がベストに近いことを希望していますが、それはセカンドセレクションといいますか、2番目に重要なことだと思っています。一番重要なのは、明日の相手がどうあれ、われわれがやることを90分間やり通すということだと思います。


自分たちのサッカーをやると岡田は言っているわけだが、相手がある以上自分たちのサッカーを90分続けることは難しい。相手ボールになることはかならずあるわけだし、そうなったときのネガティブトランジションはフィーリングで近い選手が行くという決まり事になっている。これはヨーロッパで主流のプレーエリアを守るサッカーとは違うものであり、レギュラー組で長い間やっている選手ならともかく、新しく入ってきた選手は戸惑うだろう。

日本代表に合流してクラブのポジションを失った選手もいる。このサッカーでセミファイナルまで行けるというなら、岡田はヨーロッパのクラブから引く手あまただっただろう。にもかかわらず、岡田は講演会ばかりで国内のクラブからも声がかからなかった。その監督がいうことを素晴らしいと思えというほうが無理なのだが。所詮は国内仕様の監督でしかない。

――この(10月の)シリーズが始まった時からクロスの練習を続けることで、スピードや中に入る人数も増えてきたが、サイドの崩しの部分がひと手間足りなくなるという懸念は持っているか?

まったくないですね。香港戦が終わって、その時にはもうちょっと手数をかけた攻撃があってもいいかなと思ったんですけど、何回もビデオを見ていると、行けちゃうんだから行けばいい。それが行けない相手のときに、香港戦に関してはサイドバックがフリーになったので、逆サイドに(ボールを)振った。それをわざわざ手数をかける必要はないわけで、これは香港戦の後半15分あたりから何回かそういう崩しができた。僕はそれで全然問題ないと思っています。ただ、ちょっと無理かなと思うチャレンジ、無理かなと思う仕掛けはありましたが、それは誤差の範囲というか、ある程度それを経ながら徐々に精度が上げっていけばいいかなと思っています。

――サイドからのアーリークロスなどの練習は、この残り8カ月の時期からやろうと思っていたのか?

まったく違います。何度も言いますけど、オランダ遠征でここから残り8カ月の道をはっきりさせようということでやってきて、攻撃に関してはビルドアップまでは数的優位を作ることでやっていけると。ただやっぱり、ゴール前は迫力不足だと。ガーナくらいラインを押し上げて、ポジションをある程度いい加減にしてくれたらいいけど、しっかり守られたときにゴール前でどうやって日本が迫力を出していけばいいか。


この回答もサイドを制するという世界の潮流の流れとはまったく逆だ。岡田は本当に世界のサッカーを知っているのだろうか。サイドでいかに有利になれるかという部分にモダンサッカーのポイントがある。それを中央にというのでは、4-2-3-1にする意味はない。ブラジル式で散ってきた今までの戦いと進化していないことになる。それがわかっていないのは恐ろしく不幸だ。

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