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サウジアラビア戦後 ザッケローニ監督会見
AFCアジアカップ2011(Sportnavi)
今日の結果には非常に満足している。まずはアジアカップの第一関門を突破できたと思っている。その突破の仕方も、1戦目より2戦目、2戦目より3戦目という感じで成長してくれたことをうれしく思う。今日の内容だが、不安だったのが(相手への)アプローチできちんとミスなくできるかどうかだった。しかし選手たちが開始直後からいいプレーをしてくれて、先制点を取ってからも気を緩めずに試合を決定づけてくれた。試合を決めるようにプレーし続けたことで、相手の一縷(いちる)の望みを断ち切ってくれたのは大きかった。
チームが噛み合っての5得点で中東の雄サウジアラビアに圧勝という結果は評価すべきだ。ヨルダン戦、シリア戦では硬さもあり不安な部分もあったが、サウジアラビア戦はほとんど危ない場面はなかった。チームとして成熟している上に、ゲームに集中できている。新しい選手を試せたこと、前田にゴールが生まれたことは大きいだろう。
――3-0の後、前半はゲームコントロールが難しいところがあったが、どう修正したか? また香川のパフォーマンスは良くなったが、ドルトムントのプレーと比べてまだ100パーセントではない。その理由は何だと思うか?(田村修一/フリーランス)
おっしゃるとおり、3-0になってからリズムを落とした。その状況でゲームをコントロールしようとするのは当たり前でもあるが、ロッカールームに戻った時に、選手たちには「代表で一緒にプレーできる時間は限られているので、時間を有効に利用して成長するために後半もできるだけいいプレーをしてくれ」と伝えた。
香川についてだが、コンディションは上がってきている。またチームのために献身的なプレーも見せてくれているが、足りていないのはゴールだ。今はチームのためにやってくれているので、ゴールはもっといい場面で決めてくれればと思っている。
――香川が左から右へプレー範囲が広すぎて、かえって複雑にしているように思える。それは監督の指示なのか? またその評価は?
香川のプレーだが、わたしが頼んだとおりにやってくれている。左気味にスタートして中へ入ったり、試合内容や相手によっては中に入ってほしいとき、あるいは外に抜けてほしいとき、といった動きを使い分けている。今日は岡崎同様、中へ入るように指示したが、そのとおりにやってくれている。
香川の動きが監督の指示通りなら問題はない。チームとして約束事となっているからだ。ウイングタイプがいないこと(松井は負傷により帰国)で両ワイドはフルバックの攻撃参加に負担をかけることになるが、日本のスタイルなら仕方がない。もちろん、ワイドで相手のフルバックを抑えるのも仕事だが。香川というより柏木のポジションが低いのは気に掛かった。
――当初監督は、勝つだけでなく美しく勝つと言っていたが、その考えに変わりはないか? 今日は美しく、しかも結果も良かったと思うが(外国人記者)
美しく勝つということをどこで聞いたか知らないが、わたしはそう言った覚えはない。どのような大会でも、日本代表として(出場するなら)結果を出したいと思っているが、大会によってはフィジカルコンディションなどが整わないと勝つことはできない。わたしがよく引き合いに出すのは、かつての欧州選手権でデンマークが優勝した時(1992年)、彼らは急きょ出場することになって、メンタル面でもフィジカル面でも準備ができていなかったのに、サプライズを起こしたということだ。日本は準備でほかのチームと比べて遅れていたが、この大会ではその遅れを取り戻すために、われわれは成長していかないといけない。
――3つ質問がある。まず、次の対戦相手であるカタールについて。次に、監督の仕事に対してのチームのリアクションと、それについて実現できているのかどうかについて。それから、今大会について(外国人記者)
まず1つ目、次はホスト国のカタールだが、彼らは初戦に敗れながらも、その後は建て直しに成功して勢いが感じられる。ただ、わたしはポジティブな人間なので、次もいけると思っている。日本もいい状態になってきているので、いい試合を期待したい。
2つ目だが、日本は非常に若いチームだ。今大会は、力のあるベテランやワールドカップ組よりも、Jリーグで頑張っている若い選手にチャンスを与える意味で、思い切ってそういうメンバーにした。チームのリアクションは、非常にいいと実感しているし、プレー内容についても満足しているし、時に素晴らしいサッカーも見せてくれる。課題は、パーソナリティーの面。もっともっと成長してほしいと考えている。
最後に今大会についてだが、わたしが見る限り、楽な試合はひとつもない。(その意味で)非常にいい大会だと思うし、アジアのサッカーが成長段階にあることを(大会を通して)実感している。
リアリスティックに試合を進める意味ではイタリア人監督らしい。ファンタスティックも内容も関係ない勝てばいいという考え方はイタリアでは賞賛される。もちろん、トレンドは変わってきているがまずは結果だ。美しいサッカーをしても負けたら仕方がない。日本代表を応援しているファンはそう考えている。
カタールはワールドカップ招致に成功しモチベーションも高まっている。今回もホスト国で、日本を倒せば強化につながり、本気で闘ってくるはずだ。打ち負かしてこそ意味がある。
選手に経験を積ませること、成長させることでチームを作ろうとしているザッケローニの手法はうまくいっている。ビッグクラブでは通用しないやりかたも日本代表ではあっている可能性はある。結果を見ないとわからないことではあるが。
確率的に引き分け以上で上がれるということだったので、選手たちが計算しないでやってほしいなと思っていた。(選手には)気を抜くなよとは言ったが、選手たちは非常に頭がいいし、グループで戦う集団になってきているので、そのへんは任せていた。(後半に伊野波を使えたのは)良かったと思う。内田が次の試合に出られないということで試したんだが、良かった。(何人も若手を使えたのは)代表チームはやはり時間に限りがあるから、できるだけ無駄にしないで有効利用していきたいと思う。非常に将来性がある選手たちばかりだから、経験を積ませて良くなるといいと思っている。
(次はカタール戦だが)唯一不利なところはサポーター全員が敵に回ることだろうか。ただ、ピッチの上では11対11だから、ピッチの上でやらないといけないということと、(日本が)だんだん良くなってきているので、3戦目より4戦目は良くなるといいと思う。
以前ならドロー以上で勝ち上がり条件なら守備的に入ったものだが、今の日本代表は積極的にゴールを奪いにいった。モチベーションが落ちているサウジアラビアが相手ということもあったが、5ゴールの圧勝は見事だった。選手はいつでも出る準備をしなければならず、いい緊張感が保たれている。若いチームでまとめ役の長谷部ひとりに重圧がかかるが、きちんとクリアできる条件は用意しているのだろう。
カタール戦でも落ち着いて闘えば勝ち上がるチャンスはある。負けることを考えていては意味がない。勝つつもりで入らなければ戦いにならない。
■サウジアラビア代表ジョハル監督
本来のパフォーマンスを取り戻すことはできなかった
今日は美しい試合をファンにプレゼントしようと思っていたが、われわれ本来のパフォーマンスを取り戻すことはできなかった。今大会で対戦したチームのような準備がわれわれにはできていなかった。どんな時でも、わたしは(前任監督が解任後に)代表チームを引き継いできたし、自分の仕事に対するあらゆるコメントも恐れることはない。サウジ代表は強いチームだ。たとえ挫折することがあっても、いつも立ち直ってきた。今回の結果は残念だが、サウジ協会は今回の状況を克服し、将来に向けて必要なことを実行してくれるだろう。
サウジアラビアは協会幹部を更迭、監督解任と劇薬を使ったが立ち直ることはできなかった。日本の猛攻の前にたじたじで守備崩壊で5失点。前回のランナアップが1勝も勝ち点1もあげることができず、大会を去ることになってしまった。アジアのレベルも上がっているが、サウジアラビアが去っていくのは寂しい。時代に乗り遅れたということか、世代交代に失敗したということか。サウジアラビアの立て直しは脅威であり、ワールドカップ予選は気をつけなければなららない。
サウジ戦で得た5つの収穫 (1/2)
日々是亜洲杯2011(1月17日)(Sportnavi)
グループリーグ第3戦のアルライアン・スタジアム。試合前、記者席で調べ物をしていると、いきなり聞き覚えのあるBGMが流れてきた。何と、Perfume(パフューム)の『ポリリズム』である。まさかカタールに来て、しかもサウジとの決戦を前にして『ポリリズム』をフルコーラス聴けるとは思わなかった。スタジアムのバックヤードで選曲しているのは、果たしてどんな人なのだろう。ほどなくして、この『ポリリズム』の歌詞の中に、非常に気になるフレーズがあることに気がついた。「くり返す」「あの光景」――「ドーハ」近郊というロケーションを考えると、何やら妙な胸騒ぎがしてくるではないか。それくらい、この日の私はいささかナーバスになっていた。
あらためてグループBの状況を整理しておこう。2試合を終えた時点での順位は以下のとおり(カッコ内は、勝ち点/得失点)。1位日本(4/+1)、2位ヨルダン(4/+1)、3位シリア(3/±0)、4位サウジアラビア(0/-2)。日本とヨルダンは同勝ち点、同得失点差ながら、総得点で日本が上回っている。そして、この日のカードはサウジアラビア対日本、そしてヨルダン対シリア。サウジ以外はいずれもグループ抜けの可能性があるため、ベンチは裏の試合の戦況にも目を配る必要がある。
現状で優位に立っているのは、もちろん日本だ。サウジに引き分け以上であれば、グループ突破が決まる。問題は、日本がサウジに0-1で敗れ、ヨルダンがシリアに1-2で黒星を喫するケース。今大会のグループリーグの順位決定方式は、同勝ち点の場合、当該チーム間の成績が優先される。日本とヨルダンは1-1で引き分けており、さらにグループ内での得失点差、総得点でも並ぶので、「フェアプレー・ポイント」という耳慣れないルールが適応される。すなわち、イエローカードが1ポイント、レッドカードが3ポイントとなり、ポイントが低いチームがアドバンテージを得ることになるのだ。
フェアプレーといえば、本来ならば日本の「お家芸」。しかしながら、先のシリア戦で川島永嗣がレッドカードを受けてしまったのが痛い。あらためて両チームのカードの枚数を数えてみると、日本がレッド1、イエロー3。ヨルダンがレッド0、イエロー6。今のところ同ポイントだが、この試合の結果でどうなるか予断は許さない。いずれにせよ、あれこれ足し算、引き算をするよりも、まずは目前のサウジをたたくのが一番。その一方で日本には、余計なカードをもらわないことを心掛けながら冷静に戦ってほしいものだ。
サウジアラビアの2試合のパフォーマンスを観るかぎり、悲観的にはならなかった。牙を抜かれた砂漠の鷹は戦える状態になかった。だが、楽観的だったわけではない。中東の雄の意地があり、1勝もできないままで大会をさるにはプライドが高い。当たっているまではわからない。日本は手追いの敵をしとめられるかどうか。ぼくが注目していたのはその部分だけだった。
さて、この日の日本のスターティングメンバーは以下のとおりである。
GK西川周作。DFは右から、内田篤人、吉田麻也、今野泰幸、長友佑都。MFはボランチに長谷部誠と遠藤保仁。2列目は、右から岡崎慎司、柏木陽介、香川真司。そしてワントップに前田遼一。
前述のとおり、川島永嗣がサスペンション、松井大輔が右太もも肉離れで、それぞれ欠場(結局、松井は治療のため帰国が決まった)。左足首を痛めて別メニューだった本田圭佑も、この日は大事をとってベンチスタートとなった。極めてまっとうな判断だと思う。本田圭には、準々決勝以降で頑張ってもらわねばならない。ここは無理せず、しっかり休んでおくべきだろう。代わって起用されたのが、西川、岡崎、そして柏木。驚きはもちろん、ザッケローニ体制となって初出場となる柏木である。本田圭の代役には、藤本淳吾が有力と思われていたが、指揮官はあえて若い柏木に白羽の矢を立てた。ずいぶんと思いきったチョイスだが、「私は控え選手のことを信頼している」というその言葉に偽りはなかったようだ。
日本の先制は、実にあっけないものであった。開始早々の8分、左サイドから遠藤が山なりの縦パスを送ると、走り込んできた岡崎がループでGKの頭上を抜き、そのまま無人のゴールに押し込んで先制する。その5分後、今度は香川からのクロスに、またしても岡崎が、今度は頭で合わせてネットを揺らして追加点。さらに19分には、柏木のスルーパスを受けた長友が、そのまま中へ折り返し、ニアに走り込んできた前田が右足アウトサイドで合わせて3点目をゲットする。初戦のヨルダン戦、2戦目のシリア戦では、あれほどゴールが遠かった前田が、ようやく本領発揮を感じさせるゴールを決めてくれた。しかも、すでに19分の時点でスコアは3-0である。まったく予想外の展開であった。
それにしても、サウジはいったいどうしてしまったのだろう。プレッシャーがまったくかからないし、ボールの受け渡しにも相手への思いやりがみじんも感じられない。確かに戦意喪失している部分もあるだろうが、それでもヨルダンやシリアに比べてまったく怖さが感じられないので、大いに拍子抜けしてしまった。しかも引いて守っていないため、日本にはたっぷりとスペースが与えられ、香川、柏木、岡崎が相手陣内で縦横無尽に駆け回る。スコアが開いてからは、少しダレ気味の展開となったが、それでも締めるところはきっちり締め、日本の3点リードのまま、前半は終了する。
ゲームが始まって最初のチャンスはサウジアラビアだったが、あとは日本ペース。緩いサウジアラビアを攻略するのに日本は十分に洗練されており、ゴールを奪うのは時間の問題だった。岡崎の2発、前田のゴールで前半20分までに3ゴール。サウジアラビアの戦意を根こそぎ奪うには十分だった。サウジアラビアの攻撃は中央突破だけ。日本の守備陣はきっちりケアしていた。日本はポゼッションを高め、サウジアラビアに攻撃を仕掛ける素振りを見せることでゲームをコントロール。前半を締めて終えた。本田圭佑、松井の不在を感じさせないゲームとなった。
「(サウジ戦の)目標は2つある。まず、勝ちにいくこと。そしてさらなる(チームの)成長を促すこと」(試合前日のザッケローニ監督の会見より)
3点のリードで心理的余裕を得た日本が、後半の45分のテーマを「勝利」から「成長」に切り替えたのは明らかであった。前半早々、イエローカードを受けて次戦の出場停止が決まった内田に代えて、これがAマッチ初出場となる伊野波雅彦を投入。伊野波の本職はセンターバックだが、ボランチやサイドバックもこなすユーティリティープレーヤーである。この日はそのまま内田のポジションに入った。さてどうなるかと思ったら、後半6分、その伊野波が積極的なオーバーラップを見せて、岡崎からのスルーパスからクロスを供給。これをニアの位置で前田が頭で合わせ、決定的な4点目をたたき込んだ。決めた前田はもちろん、アシストした伊野波も、大いに自信と手ごたえを得たことだろう。
その後、すっかり練習試合モードとなると、ザッケローニ監督は次々とフレッシュな選手をピッチに送り込む。後半18分に吉田に代えて岩政大樹(Jリーグでは中堅以上のキャリアを持つ岩政だが、代表ではこれがようやく5試合目。十分に「フレッシュ」と言えよう)、そして岡崎による5点目(自身、代表3度目となるハットトリック)が入った直後の37分には、遠藤を下げて本田拓也が、これまたうれしい初キャップを刻んだ。この日は、実質初キャップとも言える柏木をはじめ(昨年1月のイエメン戦は事実上のBチームだったため)、これだけA代表デビューを果たした選手がいるのに、残念ながらアルライアンのスタンドはガラガラだった。それでもチャンスを得た選手たちは、それぞれ水を得た魚のように生き生きとプレーしている姿が印象的であった(まったく余談ながら、公式入場者数は「2022人」。くしくもワールドカップ開催年と同じ数字である)。
一方、派手なスコアでつい隠れがちだが、この日は守備陣も奮闘した。守備の緩さが目立つサウジは、それでも攻撃陣は虎視耽々(たんたん)とゴールを狙っていた。9番のナイフは何度となく裏に抜ける動きを見せ、10番のアルシャルフーブは後半38分に際どいFKを放っている。しかし、そのたびに日本の守備陣とGK西川が素晴らしい判断と勇気あるアプローチを見せ、いずれのピンチも未然に防いだ。最終スコアは5-0だったが、私としては5点決めたこと以上に、守備陣の奮闘によって今大会初の失点ゼロに抑えたことを、むしろ大いに評価したいと思う。かくして日本は、裏の試合(2-1でヨルダンが勝利)をまったく気にすることなく、堂々首位でグループBを突破した。
練習試合モードとなった後半もゴールを奪ったことは日本代表にとって価値があることだった。固定したメンバーではなくても攻撃的なタクティクスが機能したことで、チームは十分に成熟しているといえる。
もちろん、守備陣の奮闘は讃えられるべきだ。彼らがサウジアラビアの攻撃をとめ続けたことでサウジアラビアの攻撃意欲は激減していたった。単発、中央突破に偏り守りやすかったとはいえ、今大会初のクリーンシートは十分に評価できる。
チームとして機能していないサウジアラビアを一蹴した日本は、さらなるステップアップを目指してカタールとぶつかることになる。ノックアウトラウンドでは弱いチームはひとつもない。勝ち上がることは成長となるだろう。
「国際試合であれだけモチベーションのないチームって珍しいんじゃないですか。もう少し試合をするなら、それなりの気持ちを持ってやってほしかったかな」(内田)
うわあ、ウッチーにここまで言われてしまうとは! それくらいこの日のサウジの出来はひどいものであった。中東の大国は、ときおりこのような惨めな試合をやらかしてしまう。してみると、冒頭の「繰り返す」「あの光景」というフレーズは、実はサウジのふがいなさを予告するものだったのかもしれない。ともあれ、そうした状況を差し引いても、日本の戦いぶりは大いに評価できるものであったし、収穫も多かった。以下、思いつくままに5つ挙げる。
(1)無失点で終えたこと
(2)FWが5点も取ったこと
(3)新たな戦力を試すことができたこと
(4)中盤と前線に新たなダイナミズムが見られたこと
(5)本田圭を温存できたこと
いずれも特に多くの説明は必要はないだろうが(4)については補足しておきたい。注目の柏木は特に際立った働きは見せていなかったが、周囲のバランスを考えながらポジション取りをし、その分だけ香川の動きが自由度を増した。隣でプレーしていた岡崎も「(柏木)陽介ももともと五輪(予選)でよくやっていたし。もっと慣れれば、もっといいパスも出ると思う」と好意的なコメントを寄せている。とりあえずは今後に期待というところだろうが、少なくとも中盤でのオプションが増えたことだけは間違いない。また、これまで前線で孤立しがちだった前田に、岡崎が積極的に絡むシーンが見られたのも、この試合での収穫であった。サイドから切り込んで、中央に前田と岡崎が走り込んでくれば、相手DFにしてみれば非常に厄介なシチュエーションである。この2人のコンビネーションがさらに進化すれば、オーストラリアのキューウェルとケーヒル以上の破壊力を発揮するかもしれない――。そんな期待さえ、この日の試合からは感じられた。
そこで気になるのが(5)である。本田圭が戦列に復帰したとき、中盤の構成はどう変わるのか。そして岡崎、柏木、藤本の序列はどのように変化するのだろうか。それは準々決勝以降のお楽しみ、といったところであろう。いずれにせよ日本は、2位のヨルダンとともに決勝ラウンドに進むこととなった。次のゲームは21日金曜日。相手はホスト国カタールである。完全アウエーの状況で、若き日本がどんな戦いを見せてくれるのだろうか。私たちの代表の成長物語は、まだしばらく続く。
日本はサウジアラビア戦で多くの収穫を得た。攻撃のダイナミズムは大きなポイント。ウイングタイプがいないのは課題だが、岡崎のクロスに前田があわせるパターンが確立できれば十分戦える。
今回はアジアで勝つことに意味があるだけに、進撃を続ける必要がある。難しいことはする必要はない。サイド、中央から攻撃を繰り返し、日本の武器であるコンビネーションでゴールを奪っていく。固い守備で相手を抑える。全員サッカーで相手を圧倒する。
多少泥臭くても勝つための試合をする。日本が控えも含めて同じ気持ちになっているなら進めるだけ進むという物語が発展していくはずだ。
2 件のコメント:
まさかkiriさんのブログでPerfumeのYouTube動画を見ることになるとは(笑)
ファンとしては嬉しい限りですが(笑)
それはさておき、サウジアラビアの弱体ぶりには驚きました。
いくら敗退が決まっていたとは言え・・・。
そういう相手に“お付き合い”することなく完勝したことは、日本にとって次に繋がるのではないかと思います。
カタールも調子を上げてきていますし、何といってもカタールサポーターの大歓声は日本にとっては脅威でしょうが、ここは是が非でも勝って準決勝に進出して欲しいです。
>どらぐらさん
Perfumeファンでしたね。
ぼくは必要なら使いますよ^^
日本は確実に勝てるようになってきましたね。
モチベーションが落ちているサウジアラビア相手なら叩きのめすのは難しくなかったのでは。
カタールはホスト国ですし、難しいゲームになるでしょうね。
勝ってもらいたいものです^^
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