2010年9月20日月曜日

ザックへの期待と不安と望むこと

日本代表新監督のアルベルト・ザッケローニが精力的にJリーグのゲームを視察しているという。
クラブの監督ばかりの歴任でセレクターとなる代表監督は初のザックだが、選手の選択肢が広いだけでやるべき仕事は大きく変わるわけではない。問題はザックの目指すサッカーにあった選手をどれだけ的確に選べるかというところにある。

と同時に、まとまった練習時間がとれないことはザックにとって初の体験であることも心配の種となる。セリエAは世界で一番華やかなリーグではなくなったが、今でも世界で一番難しいリーグと言われる。スペースを消し、ひとりひとりポジション別に役割が違ってくる。チームをコンパクトに保つために全員が戦術理論を理解する必要がある。

あの中田英寿も最後にはプランデッリの戦術理論が理解できず、イタリアを離れた事実を思うと、練習でタクティクスの理論をたたき込めないことをどう解決していくのか。

オシムは教師だったが、ザックもある意味教師とならなければならない。日本のサッカーはヨーロッパの組織力ともブラジルの個人技とも違う有袋類のような特殊な進化をしたサッカーだ。特性を潰す必要はないが、新たにモダンサッカーを注入していき、日本代表だけのサッカーで世界と戦えるようになるか。楽しみでもあり、不安でもある。

スカパー!で日本代表への提言を募集しているが、おそらく、ヨーロッパや南米のサッカーには正解はない。結果を残せば、正解ではあるが、もっと強い日本になるには真似ではなく、オリジナルをザックがどう打ち出していくか。

アルゼンチン戦、韓国戦では大敗でもかまわない。ただ、方向性はしっかり見せてほしいと思う。

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