2011年6月17日金曜日

ダニルソンはヨーロッパへ移籍するのか



ダニルソン完全移籍へ(中日スポーツ)

名古屋グランパスが、札幌から期限付き移籍中のMFダニルソン(24)を完全移籍で獲得する交渉を進めていることが16日、分かった。札幌が設定している移籍金(契約期間中の移籍に伴う違約金)は600万ユーロ(約6億8000万円)と高額だが、合意ラインは3億円前後とみられる。

グランパスは2009年オフに、ダニルソンを獲得。当初は完全移籍を目指していたが、移籍金が高額だったため、札幌から借りる形の期限付き移籍となった。J1初優勝に大きく貢献した昨季に続き、今季も期限付き移籍を更新。グランパス側は、レンタル料1000万円、年俸4000万円という「賃貸」の形が望ましいが、ダニルソン株が上がって、事情が変わってきた。

すでに欧州などのクラブからオファーを受けた札幌がグランパス側に買い取りの意思を確認をしたことをきっかけに、交渉が始まった。グランパスは24歳のダニルソンが、今後しばらくは柱としての活躍が見込めるため、完全移籍での獲得を決断。ただし7億円近い移籍金を用意するつもりはない。主力選手の年俸が高くなり資金に限界がある。札幌にも、設定された移籍金にこだわっている余裕はないからだ。ダニルソンが戻ってきてもJ1ベストイレブンにふさわしい待遇が用意できないほどの財政事情で、できるだけ高く、早く他クラブに売りたい意向。札幌との契約期間は来季終了後の13年1月。契約満了となれば、違約金は発生しない。ギリギリになれば、ダニルソンがフリーになるまで我慢するので、ビジネスはより難しくなる。

欧州や中東のクラブが大金を用意すれば、グランパスは断念するしかないが「欧州のクラブは、Jリーグの選手を取るときは契約切れを狙っている。違約金を払ってまで取るだろうか」とクラブ関係者は言う。グランパスは半値の3億円前後で合意ラインを探り、欧州の移籍市場が本格化する夏までに、完全移籍を決めたい意向だ。(※金額は推定)


ダニルソン、岡崎所属のシュツットガルト電撃移籍へ…名古屋(スポーツ報知)

名古屋のコロンビア代表MFダニルソン(24)が、日本代表FW岡崎慎司(25)が所属するドイツの名門・シュツットガルトに電撃移籍する可能性があることが16日、分かった。

シュツットガルトのフレディ・ボビッチ強化部長(39)とアシスタントコーチが緊急来日し、15日の新潟戦をダニルソンの代理人フェルナンド・シェナ氏とともに視察。今季、2部降格争いに巻き込まれたシュツットガルトは、昨季Jリーグベスト11に選出されたボランチの実力を直接確認。正式オファーの最終準備を整えた。

ドイツの他クラブやメキシコの名門クラブアメリカも獲得に興味を示すダニルソンは、J2札幌から名古屋に期限付き移籍中。所有権はコロンビアのメデジンと札幌が共同保有している。名古屋関係者は「うちは契約上レンタルなのでオファーが来れば、どうすることもできない」と説明した。

移籍の最大のハードルは札幌の要求する移籍金額で、ダニルソン側は今週中にも札幌強化部と交渉予定だ。「ダニは名古屋に愛着と感謝の気持ちを持っている。これからの決断を尊重する」と代理人。シュツットガルトの国内組は今月23日に始動予定で展開次第ではスピード移籍の可能性もある。

MF香川(ドルトムント)の大活躍で日本代表選手のドイツ移籍が急激に増加しているが、Jリーグの優良外国人も標的に加わった格好だ。移籍が実現すれば連覇を目指す名古屋にとっては大きな痛手だが、来季は上位進出を目指す岡崎にとっては願ってもない朗報となる。

◆ダニルソン 1986年9月6日、コロンビア生まれ。24歳。本名ルイス・ダニルソン・コルドバ・ロドリゲス。04年インデペンディエンテ・メデジン(コロンビア)でプロデビュー。09年札幌入団。昨年1月に期限付き移籍で名古屋入り。07年コロンビア代表に選出。J1通算31試合4得点。J2通算41試合6得点。185センチ、80キロ。


名古屋のアンカーを務めるダニルソンは豊富な運動量と守備範囲の広さで代役がいない存在。昨シーズン序盤はフィットしなかったが、フィットしてからは名古屋の優勝に貢献し、ベストイレブンに選ばれるほどに成長した。今シーズンも彼が離脱中は戦いが安定しなかったほどだ。

札幌からのレンタルだが、名古屋はヨーロッパのクラブからのオファーを受けたダニルソンを完全移籍で囲い込むかたちで完全移籍を目指したい考え。札幌と交渉して移籍を目指している。

一方、岡崎が所属するシュトゥットガルトがダニルソンの獲得を目指している。札幌が設定している違約金は600万ユーロ。約7億円と日本では高額だが、ヨーロッパのクラブは手頃と考える可能性は高い。

シュトゥットガルトの財政状態によるが、満額出されてしまうと札幌は断れず、名古屋もどうすることもできない。

できるなら名古屋に残ってほしいが、世界に飛び出してスタープレーヤーとなったフッキ(現地ではハルク)の例もある。最終決定はダニルソンにあるが、名古屋は移籍と残留の両方を考え、選手の補強を考える必要がある。

2 件のコメント:

どらぐら さんのコメント...

グラが完全移籍での獲得を目指して交渉していますが、シュツットガルトが高額の移籍金を用意したら、どうしようもできないですね・・・。

しかし、ダニルソンが札幌とコロンビアのクラブとの共同保有だったとは初めて知りました。

kiri220 さんのコメント...

>どらぐらさん

G大阪もアドリアーノを中東のクラブに4億円で放出ですね。

名古屋も無限にお金があるわけじゃないから、違約金満額出されたらかなわないですね。

ダニルソンに代わるアンカーを見つけるのは難しいですし。

共同保有って国境を越えても成立してるんですね。