2010年10月5日火曜日

日本代表に守備の意識を持ちこむことから始めるザックのカルチョ教室

International Friendly Match Kirin Challenge Cup 2010 Japan vs. Argentina @ Saitama Stadium 2002 8th October 2010

International Friendly Match Korea Republic vs. Japan @ Seoul World Cup Stadium 12th October 2010

ザック先生DF陣に猛講義、まるで小学校 (1/2ページ)(サンケイスポーツ)

サッカー・日本代表合宿(4日、埼玉県内)いきなりの『ザック流』だ! 8日のアルゼンチン戦(埼玉)と12日の韓国戦(ソウル)に向け、アルベルト・ザッケローニ新監督(57)が初めて練習を指揮した。約1時間半のうち、35分間もDF陣を密着指導。講義のように細かく指示した内容は、これまでの「日本流」を根本から覆すものだった。戸惑う選手たちをよそに、“ザックイズム”を教え込んだ。

そぼ降る霧雨の中、約1時間のフィジカルメニューをこなすと、ついに動いた。黄色い練習着に初めて袖を通したザッケローニ監督は、DF陣をピッチの片側に集めて、小学校の先生のように丁寧に語りかけた。

「私のやり方を、しっかりと聞いてほしい。戸惑いはあるだろうが、時間をかけてやれば大丈夫。信じてほしい」

約35分間、ボールをほとんど使わず、身ぶり手ぶりで守備の手法を延々と説明。その内容は、まさに“ザック学校”だった。

まずは、「Jリーグを見ていると、裏のスペースを気にするから寄せが甘くなっている。1つのことに集中しろ」と、ダメ出し。さらに、(1)体を常に相手ボールに向ける(2)体の後ろに出されたボールは、後ろの選手に任せて無視する(3)2人1組でボールを持つ相手に1メートルの距離まで体を寄せる-の3点を徹底した。

攻撃的なイメージとは正反対に、いきなり守備の練習に乗り出したのも意外なら、イタリア人のイメージを覆す細かく粘っこい指導も意外。「やり方が違うから、戸惑いはあるかも」とDF栗原がいえば、「難しいですよね。後ろを見る癖は抜けない」とDF槙野。誰もが目を白黒させた。

初日の練習を「すごく新鮮。学校みたいな感じ」と驚く槙野らをよそに、“ザック先生”は「みんな注意して聞いてくれた。新しい監督が来たら、新しいモノが入る。早く成長することより、キチンと成長することが私の目的ですから」と自信ありげに笑みを浮かべた。

いよいよ始動したザック・ジャパン。伝統の堅守の国からやってきた名将はイチから日本を鍛え、4年後の“学校卒業”を見据える。(志田健)


やはりというべきか。ザッケローニは守備のセオリーから教えている。ボールを持った相手にはむやみに飛びこまない、マーカーの斜め後ろにポジショニングをとる、カバーリングの意識を持つというイタリアだけではなく、ヨーロッパで主流となっている守備理論は日本では重要視されなかった。抜かれたらDFの責任で追いかける。前線の選手がそれをやればへとへとになって攻撃するスタミナまでなくなってしまう。

中村俊輔がいい例だった。彼は自陣深くまで戻って守備をして、フルバックのように最前線へと戻っていった。当然、スタミナ切れを起こして、攻撃のキレを失った。結果はワールドカップ南アフリカ大会で戦力外。

ザッケローニは言われているほど攻撃的ではないし、ユベントスの守備組織の立て直しにも失敗したが、イタリアでもっともレベルが高いコーチングライセンスを持っている。当然、守備のセオリーは嫌と言うほど叩き込まれている。イタリアではきちんと講習も受けていたはずだ。

ザックからみて、日本の守備はひどいものに見えたのだろう。だからこそ、守備をきっちりすることから着手した。守備意識は一朝一夕に身につくものではない。Jリーグの癖が抜けるのにも時間がかかるだろう。日本のDFが世界で通用しないのも守備セオリーの欠如にある。

ヨーロッパでは小学生で習うことを大人になってから修得するのだ。時間がかかるのは当たり前。アルゼンチン戦、韓国戦には間に合わない。混乱が起きて大量失点をするかもしれない。

だが、本番はアジアカップ。ここで結果を残し、コパ・アメリカで南米の強豪と戦えば、自信になる。そのための教師ならばザックでも悪くはない。

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