2008年10月14日火曜日

高円宮杯ファイナル、浦和の圧勝はなぜ生まれたか

Takamadonomiya Cup Final Urawa Reds Youth 9-1 Nagoya Grampus U-18 @ Saitama Stadium 2002
Urawa Reds Youth:Yamada 4,76,89 OG 16 Haraguchi 23 Tanaka 43 Sakano 44 Takahashi 51,70
Nagoya Grampus U-18:Okumura 39

浦和レッズユースは赤、白、黒のファーストジャージ。システムは4-1-4-1。

浦和レッズユース (高円宮杯全日本ユースファイナル)
 阪野豊史 
原口元気高橋峻希
山田直輝田仲智紀
 浜田水輝 
永田拓也岡本拓也
菅井順平山地翔
 柴田大地 


名古屋グランパスU-18は白一色のセカンドジャージ。システムは4-4-2フラット。

名古屋グランパスU-18 (高円宮杯全日本ユースファイナル)
アルベス・デリキ・タケオ 奥村情
矢田旭磯村亮太
小幡元輝岸寛大
本多勇喜金編勇佑
岸光西部将成
 岩田敦史 


浦和の4-1-4-1はそのままプレーエリアを守っていては使い勝手が悪いシステムだ。しかし、流動性が加わると恐ろしいまでの化学反応を起こす。

バルセロナは攻撃的に使い、チェルシーは守備的に使った。

ライカールト時代のバルセロナはエトーという絶対的なエースがいて、右にメッシ(ジュリ)、左にロナウジーニョが激しいポジションチェンジを行い、イニエスタ、シャビが積極的に絡んでいく。

モウリーニョ時代のチェルシーはドログバという絶対的なエースがいて、右にショーン・ライト=フィリップス(ジョー・コール)、左にロッベンがポジションチェンジをしながら前線でポイントを作り、ランパード、エッシェンが飛びこんでくる。

浦和レッズユースは攻撃的なスタイルだった。絶対的なエースという点では原口元気になるのだろうか。動きだしにはまだ難があるが、ボールホルダーから見てパスコースが多く、ショートパスをつなぎやすい状態で相手ゴールに向かうことができる。激しいポジションチェンジに名古屋グランパスU-18はしばしばマーカーを見失い、結果的に決定機にフリーの選手を作ってしまった。

これはミケルスが世界を驚かせ、クライフがドリームチームと言われたバルセロナで使ったトータルフットボールでもある。今のオランダにもこのトータルフットボールの流れはあるが、それとは違って原型に近い。このトータルフットボールは全員が今ピッチのどこにいるか理解し、他の9人のフィールドプレーヤーの位置を把握して重ならないように動き、なおかつスタミナが必要なのだが、浦和レッズユースはスタミナ以外の部分ではほとんどと言っていいほど完成していた。

あれだけ頻繁にポジションチェンジをされては、名古屋グランパスU-18は対面の相手が次々と変わり、戸惑いの中で相手選手の位置を見失うしかなかった。この両チームはグループリーグでも対戦しているのだが、名古屋グランパスU-18は戸惑いを修正できなかった。

名古屋グランパスU-18はトップチームと同じ4-4-2フラット。中盤センターのプレスとスピードでボールを奪ってのショートカウンターのシステムなのだが、その出足の部分で浦和レッズユースにかなりの分があった。そしてパスコースもなく、周りが見えていないために外への簡単なパスを出すこともできなかった。

テクニックにはテクニックでというのは難しい。

浦和レッズユースはそれこそ小さな頃からショートパスの練習をしているのだろう。トラップミスも少なく、シュートもほとんど枠に飛んだ。決定的な場面で外すことは少なかった。

止めるとしたらエースを止めるしかないが、原口元気、山田直輝、高橋峻希の3人にマーカーをつけると攻撃ができない。細かくファールを繰り返し、コーナーフラッグのスペースをめがけて蹴るロングカウンターで両サイドのフルバックを下げてスペースを作るか。

ユース年代であれだけのサッカーができると止められるところはないだろう。あるとしたら、自滅かスタミナ切れしかない。ファイナルまでのトーナメントで体力を消耗するというのが名古屋グランパスU-18の計算だったはず。

だから、前半からアタックをかけたということかもしれない。相手が戸惑っている間にフリーの選手ができるだけゴールを奪っておく。相手が前がかりになればさらにカウンターが利く。

日本でこのサッカーを見られるとは思わなかった。ブラジル流だったらまだ止められたはずだ。アルゼンチンのキングシステムもひとりを押さえれば勝負になる。

スペインのサイドアタックも脅威だが、トータルフットボールを相手にしたときのようにマーカーを見失うようなことはある程度のレベルになればなくなる。序盤にあったとしても修正できる。そうじゃなければファイナルまで出てこられない。

浦和レッズユースの戴冠は必然だったと言える。ただ、残念なのはユースのサッカーとトップのサッカーがまったく違うことだ。ポンテのために3-4-1-2にしているのだろうか。ジュニーニョ・ペルナンブカーノがリヨンで同じシステムにフィットしているようにトップチームでも実現は可能だと思うのだが。

2008年10月13日月曜日

ウズベキスタンの守備は思ったよりも固い

2010 FIFA World Cup South Africa Asian Qualification Round 4 Matchday 3 Japan vs. Uzbekistan @ Saitama Stadium 2002



カタールにはFKとカウンター2発でやられてしまったが、FKはともかく、日本ならあのカウンターは決まらなかった。守備はきっちりシューターのブロックにいっていたし、コースはちゃんと切っていた。そして、あそこできっちり決められる選手が日本代表にはいない。

ウズベキスタンの攻めの映像がないために、どういうスタイルなのかわかりづらいが、もしポゼッションサッカーをしているなら日本にとってそうとうにやりにくい相手ということになる。



オーストラリア戦の映像では、ポゼッションでオーストラリアに負けていない。サイドでアタックを仕掛け、ミドルからも積極的に撃ってくる。日本が目指しているサッカーをすでに体現していて、精度が高い。

同じタイプと噛み合わせた場合に、どうなるか。

ウズベキスタンを跳ね返すことができれば、日本は本物で、岡田でアジアを戦うことを認めざるをえない。
しかし、このポゼッションサッカーに苦戦するようなら。

カタールのようにスピードで勝負をするか、オーストラリアのように高さで勝負するか。

どちらもできない以上、日本は独自のやり方でウズベキスタンを叩かなければならない。

岡田の頭の中でもうその戦術ができあがっているだろうか。

2008年10月12日日曜日

ユーベは新たなるチャレンジが必要か、ブッフォンが再び離脱!!

ユベントスにとっては大誤算。カリアリ戦の前半で右太ももを痛めたブッフォンは、パレルモ戦で故障を再発させてしまった。全治10日と言われた怪我は全治1カ月。リハビリを含めると2カ月の離脱。12月まで戻ってこられないという公算が大きくなった。

Juve, è un periodaccio
Buffon torna a dicembre
(La Gazzetta dello Sport)

Gli esami hanno confermato la diagnosi di lesione di secondo grado all'adduttore lungo della coscia destra formulata dai medici della Nazionale e la prognosi di quattro settimane per la guarigione clinica. "Appena possibile - recita il bollettino medico della società bianconera -, il giocatore inizierà un lavoro di intreccio fisioterapico e di allenamento differenziato e, dopo la guarigione totale, potrà riprendere ad allenarsi progressivamente con la squadra. La ripresa agonistica potrà avvenire alcune settimane dopo". Buffon dovrebbe tornare a disposizione di Ranieri nella prima settimana di dicembre.


4週間の離脱は精密検査の結果。+リハビリとトレーニングでさらに4週間。復帰は早くても12月。

チャンピオンズリーグのレアル・マドリーとの2試合、ゼニトとのアウェイ戦、ナポリ、トリノ、ローマ、インテルというカンピオナートの大事な試合も絶対的な守護神がいないままに戦わなければならなくなった。

ブッフォンの守備力を中心として極端に守備的な戦いをしてきたユベントスだが、マニンガーが安定しているとはいえ、より攻撃的にならなければならないのではないかという転換期に来ているような気がする。

今季はシュートが決まらない得点力不足に悩まされており、勝ってもウノゼロという試合が多い。これでは守備に負担がかかりすぎる。あと1点とれれば勝てたという試合も多かったし、チャンスを生かし切れずという印象は強い。

攻撃陣の奮起というよりも、全体的にボールを高い位置で奪ってショートカウンターからのアタックで効率的にゴールを奪うユーベの十八番を熟成させるべきだろう。その意識を徹底させること。今のようにミスパスを連発し、カウンターにあたふたするようではつらい。修正ができるかどうかにユーベの将来はかかっている。

2008年10月11日土曜日

ウズベキスタン戦、日本代表メンバー23人招集!!

2010 FIFA World Cup South Africa Asian Qualification Round 4 Matchday 3 Japan vs. Uzbekistan @ Saitama Stadium 2002

W杯南アフリカ大会アジア最終予選、ウズベキスタン戦に向けて、U.A.E.戦から寺田(川崎フロンターレ)、森重(大分トリニータ)、青木(鹿島アントラーズ)、森島(大分トリニータ)の4人が外れた。

2010FIFAワールドカップ南アフリカ アジア最終予選(10/15vsウズベキスタン代表@埼玉)
日本代表 メンバー(日本サッカー協会)
GK
 
川口 能活 KAWAGUCHI Yoshikatsu
 1975.08.15 180 cm  77 kg  
ジュビロ磐田  114 / -103
 
楢﨑 正剛  NARAZAKI Seigo
 1976.04.15 187 cm 80 kg 
名古屋グランパス 60 / -60
 
川島 永嗣 KAWASHIMA Eiji
 1983.03.20 185cm 80kg 
川崎フロンターレ  1/-1

DF
 中澤 佑二  NAKAZAWA Yuji
 1978.02.25 187 cm  78 kg 
横浜F・マリノス  79 / 15
 高木 和道  TAKAGI Kazumichi
 1980.11.21 188 cm 75 kg 
清水エスパルス 1 / 0
 田中 マルクス 闘莉王 TANAKA Marcus Tulio
 1981.04.24 185 cm 82 kg 
浦和レッズ 15 / 3
 駒野 友一 KOMANO Yuichi
 1981.07.25 172 cm 76 kg 
ジュビロ磐田 39 / 0
 阿部 勇樹 ABE Yuki
 1981.09.06 177 cm 77 kg 
浦和レッズ 30 / 2
 長友 佑都 NAGATOMO Yuto
 1986.09.12 170 cm 65 kg 
FC東京  4 / 0
 内田 篤人 UCHIDA Atsuto
 1988.03.27 176cm 62kg 
鹿島アントラーズ  10 / 1

MF
 
中村 俊輔 NAKAMURA Shunsuke
 1978.06.24 178 cm 70 kg 
セルティック(スコットランド)  78 / 21
 
稲本 潤一 INAMOTO Junichi
 1979.09.18 181 cm 75 kg 
アイントラハト・フランクフルト(ドイツ) 68 / 4
 遠藤 保仁 ENDO Yasuhito
 1980.01.28 178 cm 75 kg 
ガンバ大阪 70 / 6
 
中村 憲剛 NAKAMURA Kengo
 1980.10.31 175 cm 67 kg 
川崎フロンターレ 26 / 2
 今野 泰幸 KONNO Yasuyuki
 1983.01.25 178 cm 73 kg 
FC東京 24 / 0
 長谷部 誠 HASEBE Makoto
 1984.01.18 179 cm 72 kg 
VfLヴォルフスブルク(ドイツ) 12 / 0
 香川 真司 KAGAWA Shinji
 1989.03.17 172 cm 63 kg 
セレッソ大阪 3 / 0

FW
 
玉田 圭司 TAMADA Keiji
 1980.04.11 173 cm 67 kg 
名古屋グランパス 48 / 10
 
巻 誠一郎 MAKI Seiichiro
 1980.08.07 184 cm 81 kg 
ジェフユナイテッド千葉 33 / 8
 
佐藤 寿人 SATO Hisato
 1982.03.12 170 cm 68 kg 
サンフレッチェ広島  21 / 3
 
大久保 嘉人 OKUBO Yoshito
 1982.06.09 170 cm 73 kg 
ヴィッセル神戸  29 / 4
 岡崎 慎司 OKAZAKI Shinji
 1986.04.16 173 cm 70 kg 
清水エスパルス  0 / 0
 興梠 慎三 KOROKI Shinzo
 1986.7.31 175 cm 67 kg 
鹿島アントラーズ  0 / 0



寺田はU.A.E.戦で負傷したことにより離脱、闘莉王、阿部も怪我で不安を抱えるなか、U.A.E.戦で試されることもなかった森重も外れ、青木、森島も外れることとなった。

追加招集もなく、怪我で不安が残る闘莉王、阿部もメンバーに入った。

代表はクラブのサッカーと違い、日本人ならすべての選手を招集できるのだが、岡田は怪我人を選んだ。
それは森重より怪我をしている闘莉王、阿部のほうが上ということだろうか。

青木、森島は呼ばれただけでピッチにも立っていない。練習で使えないと判断されたのだろうか。

「決定力不足」という病 (1/2)
日本代表対UAE代表
(スポーツナビ)

まず「新戦力の見極め」。前半にアグレッシブな動きを見せた岡崎、後半に際どいヘディングシュートを放った興梠には及第点を与えてよいだろう。ただ惜しむらくは、森重と森島の大分コンビに出場機会が与えられなかったことだ。後半37分、巻と佐藤をピッチに送り出すことで、最後の2枚の交代カードが費やされてしまった。勝ちに行く姿勢は評価できるが、すでに実力も持ち味も分かっている2人よりも、もっと試すべき人材がいたのではないか。ともあれ、これで森重と森島がチームから外れる可能性は高くなった。

「レギュラークラス不在の影響」については、それなりに収穫があったのではないか。遠藤の代役・稲本は、つぶし役と攻撃力という、まったく違った持ち味でアピールに成功。阿部の代役・長友も、本職サイドバックとしての意地を見せてくれた。一方で、闘莉王の不在を埋めるべく起用された寺田と高木は、バックアッパー以上の存在感を示すには至らず。松井の代わりに左MFに入った大久保は、何とも窮屈そうなプレーに終始した。おそらくウズベキスタン戦では、香川がスタメン起用されるだろう。

問題は、3番目の「気持ちよい勝利」。これについては、勝利を取り逃がしたばかりか、いつもながらの「決定力不足」という課題を露呈することとなった。
「そこ(チャンス)に至る過程は偶然じゃない。みんな意識してチャンスを作っているし、監督のやりたいことがチームに浸透していると思う」とは中村憲のコメントだが、裏を返せば、それだけこの日の日本は決定機を外しまくったということである。果たして、この最終予選でも、われわれは「決定力不足」という病(やまい)に付き合い続けることになるのだろうか。であるならば、その病を「前提」として受け入れながら、ウズベキスタン戦に臨むしかない。ただ病を嘆くのではなく、むしろ病と上手に付き合いつつ、状況に応じて対処療法していく――。今の日本代表に求められているのは、そんな現実的なスタンスであり、それは当の指揮官が誰よりも自覚していることだろう。


U.A.E.戦のカードの切り方で、岡田の中で選手の起用は固まっていたとみるべきなのか。

これはメンバーを固定して戦い、ドイツで惨敗したジーコの姿とだぶる。

テレビ朝日も馬鹿のひとつ覚えのように「絶対に負けられない戦い」と煽るがその報道姿勢といい、ドイツを反省していないのだなあと思うしかない。

2008年10月10日金曜日

日本の苦戦の原因は選手の戦術理解不足にありか

Friendly Match Kirin Challenge Cup 2008 Japan 1-1 United Arab Emirates @ Tohoku Denryoku Big Swan Stadium
Japan:Kagawa 72
United Arab Emirates:Alhammadi 77

UAE戦前日 岡田監督会見
キリンチャレンジカップ2008
(スポーツナビ)

――(9月6日の)バーレーン戦から再集合して、選手はコンセプトを取り戻しているか?

(8月20日に)2カ月空いてウルグアイと試合をしたときには「あれ?」と思って、試合してみたらかなり(コンセプトの共通理解が)残っていない状況だったんですが、その時に比べれば、みんなの意識は高いんじゃないかと今のところは思っています。明日、見れば分かると思っています。


これは非常に恐ろしいことだ。Jリーグは様々なスタイルがある魅力的なリーグだが、日本代表となると統一したコンセプトをとりづらいという弱点がある。ヨーロッパ列強が、クラブでは違うサッカーをやっていても代表になるとわずかな期間で共通のコンセプトが持てるのとは大きな違いだ。日本人は記憶喪失の民族ではあるが、これほどひどいのではサッカーは強くならないのではないか。

UAE戦後 岡田監督会見
キリンチャレンジカップ2008
(スポーツナビ)

――失点は仕方ないということだが、問題があるとすればどこか?

右サイドから崩していったときに、中村憲剛が飛び出していきました。そのときに中盤の位置に長谷部1人ではなく、もう1人いるというのが約束事だったんですが(いなかった)。そういうところが問題でした。それと、あそこで長谷部がつぶしきれなかったです。この2日間、結構ハードに追い込んでいましたので、後半かなり体力的にきつかったと思いますので、そこは大目に見ないといけないかなと思います。


約束事があったにも関わらず、選手が守れないということなら、その選手は代表としてもクラブの選手としても失格だ。疲れていたというのは言い訳にならない。フルに走ることができてこそのレギュラーで、それができないのなら契約を打ちきられても仕方がない。大目に見ないとというレベルじゃなく、叱責しなければならないところじゃないのか。

――香川に指示したことと、今日の結果については?

中盤のサイドの選手を、今日の昼食の前に集めてミーティングをしました。注意するように言って(試合に)出したんですが、何気なく中に早く入りすぎていることが何回かありました。右サイドは崩せているので、逆サイドにいるとチャンスが来るから、もう少し外でポジションをキープするようにと試合中に注意しました。中に入ったらいけないというわけではないんですが。チャンスは3回くらい来たんですけど、1つしか決められませんでした。まあ、若いんでね。これからの選手なので、あそこにいればこういうチャンスが来るということが分かれば、いいんじゃないかと思います。


外に開けと指示をして、中に入り込むことが目立つというのは選手の理解力の問題。これもヨーロッパでは通用しない。中田英寿がプランデッリと対立してフィオレンティーナから出されたのもこれが理由。戦術理解が足りない選手はいくらテクニックがあっても世界では通用しない。香川が若いからといって、ヨーロッパでは同じ年齢でフル代表のレギュラーはいくらでもいるのだから、言い訳はできないはず。

岡田の指導不足と選手の戦術理解の不足が現在の停滞感を招いているということ。しかし、この選手のレベルでは誰が監督でも飛躍的によくならないような気がする。

試合後、UAE代表バテネー監督会見
キリンチャレンジカップ2008
(スポーツナビ)

――攻撃がほとんどできなかったが、カウンターを仕掛けることができなかったのか。また(ワールドカップ最終予選での)韓国戦では、もっと仕掛けようと考えているのか?

サッカーは2つ(の要素が)ある。ボールを取ったら攻める、奪われたら守る。われわれはボールを取られるシーンが多く、特に前半は守るしかなかった。ボールを取っても、すぐに取られてしまう。その分、日本がいい仕事をしていた。いくらこちらが表現しようとしても、日本に妨げられてしまい、守るしかなかった。その意味で、日本はいい仕事をしていたのではないか。韓国戦はまた違った試合になるだろう。


昨日の試合でよいことがあったとすれば、フォアチェックあるいは高い位置からのプレスでボールを奪うことができたということだろう。さらにショートカウンターができれば文句はなかったのだが、そこでスローダウンしてしまった。U.A.E.は前線のスペースに出してのスピード勝負に徹すれば日本を乱すことができたかもしれないが、そこはアジアレベルということだろうか。

ウズベキスタン戦はもう少しレベルが高いはず。シャツキフもいる。彼が何かをやらかしてくれたときには、日本はひどい目に合っているのかもしれないが。

試合内容はよかったにも関わらず、暗い気持ちになるのは選手も駄目だったとわかったからかもしれない。

2008年10月9日木曜日

Friendly Match Kirin Challenge Cup 2008 Japan vs. United Arab Emirates 9th October 2008

Friendly Match Kirin Challenge Cup 2008 Japan 1-1 United Arab Emirates @ Tohoku Denryoku Big Swan Stadium
Japan:Kagawa 72
United Arab Emirates:Alhammadi 77


両国国旗、フェアプレー旗に続いて両国選手の入場。須藤慎吾さんによるU.A.E.国歌「Ishy Bilady」、丹藤亜希子さんによる日本国歌「君が代」の独唱。

日本代表は青、白、青のファーストジャージ。システムは4-2-3-1。

Japan (Kirin Challenge Cup 2008 Friendly Match)
 Tamada 
 Okazaki 
OkuboShunsuke Nakamura
InamotoHasebe
NagatomoUchida
NakazawaTerada
 Narazaki 



U.A.E.は白一色のファーストジャージ。システムは4-3-1-2。

United Arab Emirates (Kirin Challenge Cup 2008 Friendly Match)
Shehhi MohamedIsmaeil MatarAl
 Mohamed Ibrahim 
Yousef JaberAhmed Mubarak
 Abdulla Malallah 
Obaid MesmariHaidar Ali
Basheer SaeedFaris Juma
 Majed Naser 


前半。日本のキックオフ。

3分、日本。ゴール正面右からのFK。長谷部がまたいで中村俊輔が左足で壁の間を通す低い弾道で狙うが、GKナセルがキャッチ。

ジーコがいるウズベキスタンのスカウティングを警戒してFKを封印するといっていたはずなのだが、いきなり蹴ってきた。枠に行くのはさすが。

U.A.E.がボールを持てないこともあって、日本は高い位置からプレッシャーをかけ、ボールポゼッションも高く保っている。日本が押し気味ではあるのだが、こういうときにコーナーフラッグめがけてロングボールを蹴られるスピード勝負を仕掛けられるとキツイのだが。

18分、U.A.E.。玉田にタイするファールでジャベルにイエローカード。

24分、U.A.E.。長友をファールで止めたジュマにイエローカード。

25分、日本。左サイド高い位置からのFK。長谷部がゴール前に速いクロスを送るが寺田のヘッドは枠をとらえられず。

触れば1点というボールだったが、きちんとヘッドで叩けなかった。GKナセルは反応できなかっただけに枠にいっていればというシーン。

両サイドのフルバックはピッチに苦しんでいるのか。それとも、疲労がたまっているのか。長友、内田ともにクロスの精度が落ちてきた。左サイドは大久保、玉田、長友といい関係を作れているが、右サイドは中村俊輔が中央から左よりに入り、長谷部が入るくらいでほとんど内田ひとりでカバーしている。

40分、日本。稲本から前線に抜けた玉田へのパス。左サイドに流れて利き足の左でシュートを打つが、GKナセルがセーブ。

稲本の浮き球のパスに抜けだした玉田がドリブルで突破。得意のかたちでシュートを打つがGKナセルの正面。

相手ファールを受けて大久保がピッチ外に。

44分、日本。相手ボールを奪って左サイドの長友に振ってのクロス。大久保がヘッドで叩くがGKナセルの正面。

あれだけ高いジャンプができるなら怪我は仕方がなさそう。臀部に膝が入っただけだし一時的な痛みだったのかも。

アディショナルタイムは2分。

日本がFKを蹴る前に前半終了の笛。0-0で折り返し。

ボールポゼッションは日本65%、U.A.E.は35%。ショッツオンゴールは日本4、U.A.E.0、ショッツワイドは日本3、U.A.E.3。

45分、日本。寺田に代えて高木を投入。

45分、U.A.E.。マララーに代えてオスマンを投入。

後半。U.A.E.のキックオフ。

47分、日本。ゴール正面右からのFK。ワンテンポずらして中村俊輔が左足でゴール右隅を狙って蹴ったがGKナセルがファインセーブ。

ゆっくり時間をかけて狙ったが、GKナセルに弾き出された。セカンドボールをつなぐが弾き返される。

日本のペースになれてきたのか、U.A.E.もボールを持てるようになってきた。彼らの弱点はスキルに自信があるためにボールをキープしようとするところか。この部分はテクニックに溺れるというところで日本も似ている。

54分、日本。内田から右サイドに開いた玉田に叩いてのマイナスのクロス。大久保がフリーで飛びこむがシュートは枠の上。

決定的なチャンス。かたちは完璧。しかし、ゴールだけが決まらなかった。

56分、日本。玉田に代えて興梠を投入。

58分、日本。右サイドを内田がドリブル突破。クロスをあげるがニアの興梠、ファーの大久保のどちらにも合わず。

これもかたちはできていたが会わなかった。日本はチャンスは作っているのだが、ゴールは決まらない。典型的な決定力不足。

64分、U.A.E.。イブラヒムに代えてナワフ・ムバラクを投入。

65分、日本。稲本に代えて中村憲剛を投入。

70分、日本。中村俊輔に代えて香川を投入。

71分、日本先制。右サイド内田からのパスに抜けだした大久保のクロスに興梠がヘッドを合わせるがポスト。こぼれ球を内田が拾ってマイナスのクロスに香川が右足で合わせてゴール。1-0。

中村俊輔が左に寄っていたために左サイドで作っていた連携が右サイドに移った。内田、大久保の連携からクロスをあげて、最後は香川のゴールに結びつけた。香川は日本代表史上3番目の若さでのゴールらしい。

74分、U.A.E.。アルシェヒに代えてアルハマディを投入。

76分、U.A.E.。左サイドでボールを持ったアルハマディがドリブルで持ちあがってそのまま右足でシュート。高木に当たってコースが変わり、GK楢崎が横っ飛びも届かず。ゴール。1-1。

カウンターからのアタックにプレッシャーがかからなかった。ファールで止めるということもできたはずだが、ずるずるとリトリートでは。ひとりにやられてしまった。

81分、日本。興梠のポストプレーから右サイドに流れ、内田に戻してのクロス。センターでボールを受けた香川が右足で狙うが枠の上。

これも決定機。香川はフリーでスペースもあったが、シュートの精度を欠いた。

82分、日本。大久保に代えて佐藤寿人、岡崎に代えて巻を投入。

87分、日本。内田のパスに抜けだした興梠がボールをキープ。GKナセルもかわしたがDFに囲まれシュートコースはなし。ボールをキープして浮き球であげ、香川がヘッドで叩くが枠へは飛ばず。

決定機は4回目か5回目か。活かせたのはわずか1回。

90分、日本。中村憲剛からのパスを受けた佐藤寿人のシュートはU.A.E.と競った興梠が足を伸ばすが、枠へは飛ばず。

オフサイドぎりぎりで佐藤寿人が抜けたのだが、決定機をまたも外す。

アディショナルタイムは2分。

最後はU.A.E.の攻勢が続き、日本が奪い返したところでタイムアップ。1-1のドロー。

イタリアも経済危機か

イタリアのセリエAはセリエBを切り離し、新たにプレミアリーグを手本とするスーパーリーグを立ち上げるという構想を持っているという。

Italy's Serie A nudges towards breakaway(Reuters)

Italy's top flight Serie A could breakaway from the second division Serie B and form a Super League, officials have warned.

Club chairmen from the two divisions, which make up the Italian league, have been meeting this week to see how much money Serie A should hand down to Serie B.


というか、やっぱりお金の問題なのだが。

世界的な金融不安により庶民がスタジアムに行く余裕がなくなっているのもたしか。しかし、隣りの芝生は青くみえるのもたしかで、プレミアにはプレミアの問題がある。

イタリアはスタジアムの暴動の問題でイングランドを真似て安全なスタジアム環境をつくろうとしたが、今のところ成功していない。

これはイタリア人の気質かもしれず、あるいは社会的な問題かもしれない。

いずれにしてもスタイルだけを真似て解決する問題ではない。

«Ci siamo: la A si separa dalla B»(La Gazzetta dello Sport)

しかし、カリアリのマッシモ・セッリーノ会長は強気にセリエAとセリエBは切り離すべきだと持論を展開。リーグを切り離さなければ世界のサッカーシーンから取り残されるとして、もう共同歩調は歩めないとコメントしている。

分離すればセリエAのクラブは潤い、リーグは魅力的になると考えているようだ。

Accordo in Lega tra A e B(La Gazzetta dello Sport)

セリエBはセリエAからの分配金の問題で6500万ユーロ(約88億円)で合意し、セリエAがセリエBを切り離してプレミアリーグを手本としたスーパーリーグを立ち上げること、ストライキの問題は一応の解決をみた。

しかし、世界的な財政問題もあり、経営規模の縮小を強いられることになるセリエBのクラブは不満を持っており、イタリアはさらにカンピオナートの見直しを考えなければならないとも考えられる。

この問題を解決するにはもう世界のサッカーシーンは大きくなりすぎたのかもしれない。イタリア人が自分たちのリーグが遅れていると思うのは自由だけれども、それだけが原因で現在のいろいろな問題が起こっているというのはおかしい。

世界のサッカーを模範にするなら、悪いところも含めて検討すべきだろう。