サッカーの元日本代表主将で、J1神戸のDF宮本恒靖(34)が19日、神戸市内のホテルで記者会見し、現役引退を表明した。
今後は国際サッカー連盟(FIFA)が運営する大学院を受講後、欧州で指導者資格の取得を目指す。
宮本はワールドカップ(W杯)の2002年日韓大会、06年ドイツ大会でともに日本代表の主将を務めるなど、国際Aマッチに71試合出場した。記者会見で宮本は「35歳までプレーするのが02年のワールドカップが終わった後に描いたイメージだった。今季途中から出場機会が減っていって、ピッチの中で自分が果たせる役割は多くないと思った」と話した。
日韓ワールドカップで森岡に替わり最終ラインを統率してノックアウトラウンド進出、ドイツ大会でも日本代表のキャプテンを務めた宮本恒靖が今季限りでユニフォームを脱ぐこととなった。現所属の神戸や他クラブからオファーがあったが、出場機会が激減したことで引退を決意したという。
フィジカルにものを言わせるサッカーでは当たり負けすることも多く、宮本は批判されることも多かったが、クレバーな守備と的確なポジショニングでピンチの芽を確実に摘むなど、DF能力は高かった。ただ、密着マークをしていてもフィジカルの差でゴールを決められることもあり、頭脳だけではカバーできないところもあった。その部分では恵まれていなかったが、日本代表を統率したキャプテンシーは見事で、個性派揃いの選手と監督のパイプ役を見事に果たした。
指導者を目指すとのことだが、宮本は体格に恵まれたわけでもなく、特別スキルが高かったわけでもない。しかし、頭脳と状況判断能力は高く、クレバーさでザルツブルグでもレギュラーを任された経験も持つ。考えるサッカーの先駆けで、蓄積した経験を生かして、日本を世界にはばたかせる指導者になってもらいたい。
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